1. 英語の勉強方法
英語はほとんどの大学で受験の際の配点が非常に高く設定されています。
英語は学力が上がるのに最も時間が必要とされる教科です。
短期間で英語の成績を飛躍的に伸ばすのは不可能に近く、そのため本当にしっかりと勉強した人が点数を取ることが出来ます。
最も時間をかけなければならない教科だと言えるでしょう。
しかし、英語というものは頑張れば頑張るほど、右肩上がりに点数は伸びます。これは他のどの教科よりも目に見える形で表れてきます。
そのため学んでいて楽しいとも思える教科です。
また、英語は志望校の問題の傾向によって勉強の方法を変える必要があります。多くのほかの教科の場合、多少の問題の傾向はあるものの、それによって勉強法を変える必要というのはあまりありません。
しかし、英語の場合、長文読解力が必要なのか、リスニング力か、文法力が求められるのかによって勉強法も変わってくるでしょう。
もちろんその大学一本に絞って受験をする人というのは少ないと思うので、全ての力をつける必要がありますが、まずは自分の志望校の傾向を知っておくことが大事です。
それでは勉強法に入っていきましょう。まず、大学受験英語で最も大切と言える単語からです。
ここでは暗記をすることが必須となります。
英単語に限らず、暗記を必要とするもので最も効果的な覚え方は、「反復」です。
毎日声に出し、習慣化して反復を行うようにすれば必ず成果は出ます。
また、「関連付けて」覚えるというものもあります。
例えば、語呂合わせや英単語を文章の中で覚えたり、ある単語の対義語をまとめて覚えたりします。
みなさんのような10代では、丸暗記をするよりもこちらの方が効果的な方もいるでしょう。
試してみてどちらが自分に合っているかを調べましょう。
熟語・構文も英単語と同じようにひたすら反復して覚えましょう。
単語よりも分量は少ないため、こちらは簡単に覚えられるでしょう。
こちらの場合は、問題集などを使って自問自答しながら進めると効率がいいです。
これは暗記全般に言えることですが、一つのものを完璧に覚えるまでじっくりやるのではなく、ある程度の量で同じものを、毎日、一月位繰り返しつづけることが重要です。
そしてリスニングです。リスニングの勉強方法については、「ひたすら英語を聞きまくれ」とよく言われます。
しかし、何も聞きとれないような英語の音楽や映画を垂れ流していてもリスニング力の強化に効果はないでしょう。
分からないところが分からないままでは全く意味がありません。
聞き取れなかった部分をチェックしながら、何回も繰り返し聞き、意味も同時に考えながら聞きましょう。
さらに、自分で声を出して発声することで、効果が倍増します。
そしてリスニング力アップの方法の中で、特に力の付く練習方法がシャドゥイングです。
実際に、TOEIC で950以上とれる人や、英検1級の人など、英語のプロと呼ばれる人たちは、ほとんどこの練習を取り入れており、繰り返すことによって力をつけてきました。
以上が英語の勉強方法です。英語ができるようになると受験に限らず、将来的に仕事やプライベートで役に立ち、より充実した生活を送ることができます。
目的がよくわからないまま勉強するのと、楽しみを見出しながら勉強するのでは効率にも大きな差が出てきます。
英語は特に、楽しみを見出しやすい教科ではないかと思います。「これができれば楽しみが待っている」という気持ちで勉強するのもいいと思います。
2. 数学の勉強方法
数学は「ひらめき」であるとよく言われます。
確かに数学にひらめきは必要不可欠です。
しかしそれは、大学生や数学者などのレベルの方だけです。
大学受験レベルでは、暗記が非常に重要であると言えます。
もちろん、解答パターンを他の暗記科目のように丸暗記するのではなく、車の運転の仕方を覚えるとか,カレーライスの作り方を覚えるという使い方の「覚える」です。
つまり,「全体の流れの中での個々の作業の論理的意味を理解しつつ練習を繰り返し,何も頼らず自分で出来るようになる」という意味での「覚える」ということです。
大学受験に必要なひらめきとは、経験値のことであると言えます。
多くの問題をこなし、その解法やパターンを覚えて行きましょう。
練習問題を解いていて手が止まることもあるでしょう。
基礎レベルの参考書で,10分も20分も考え続けるのは、勉強ではありません。時間の無駄です。
1分間手が止まったら,すぐに解答を見ましょう。問題はそのときの対処です。
参考書で勉強をしているのに成績が一向に良くならない人の特徴として、 解答を読んで、分かった気になって、解答をノートに写してすぐに次の問題へ行ってしまうというものがあります。
解答を読んで解き方がわかるのは当たり前です。
解答・解説というのはわかってもらうために詳しく書かれているのですから。
分かった気になってすぐに次に進むのは勉強ではありません。
わからなかった問題を,自分ひとりで出来るようにすることが勉強と言えます。
また、受験では早く解くということも重要になります。
センター試験の時間は短く、一問一問をじっくり考えて解いていると時間が足りません。
本番で時間切れに終わってしまうと後悔しますよね。
そのためにも日頃から多くの問題を解いておきましょう。
「この問題は解き方が分かっているからいいや」といって計算をしないというのは言語道断です。
しっかりと実践をしておかないと計算力も落ちてしまいます。
学習の流れは「解法習得」→「演習」→「解法習得」→「演習」
例題を理解して頭に入れたら、次は練習問題・類題を解いてみます。
ここでは、できるだけ自分の頭で考えて解いてみましょう。
「例題とどこが似ていてどこが違うのか」 「同じ考え方が使えそうなところはどこか」
といったことを意識しながら、さっきやった例題の真似をして、自分なりに解いてみます。
そうやって自力で答えを出すことができたら、答え合わせをして、あとは例題の時にやったのと同じような復習・反省をします。
また、自分で考えて解き方が分からなかった場合も解答を読んで、同じような復習・反省をしましょう。
正解できなかった場合、解けなかった場合は、例題の時にやった反省に加えて、
「例題と同じ解法で解ける問題のはずなのに、なぜ解けなかったのか」
「例題と同じ考え方をしている部分はどこで、例題にはなかった考え方をしているのはどの部分か」
「例題は理解したつもりだったのに、実はよく分かっていなかった部分はないか」
「例題の解法は、問題のどこをいじられると、どのように変化するのか」
といった反省も加えましょう。
3. 国語の勉強方法
古文・漢文についてはほぼ暗記科目であるのでここでは割愛させて頂き、現代文の勉強法に絞り込んで書きます。
ここでは受験生を4つに分類します。自分に合った項目をご覧ください。
【高1~高2生】
基本は教科書。教科書ガイドを用意しながら読む。
語彙を増やしつつ、読書量を積むことを心がけること。
その際、読む本が文学・小説に偏りすぎないよう気をつけること。
新書や学術文庫などにも意欲的に手を伸ばしたい。
あせって大学入試用の参考書に手を出す必要はなし。
(もし大学入試現代文がどういうものか早いうちに知っておきたい人は『田村のやさしく語る現代文』(代々木ライブラリー)や
『入試現代文へのアクセス』(河合出版)あたりをかじってみてもいい)
【偏差値40未満の受験生】
おそらく、語彙力も読書量もそれまでの蓄積が足りず、
文章を読んでも何がなんだかわからないような状態だと思われます。
こういう人はまず活字慣れをするところから始めた方がいいでしょう。
漢字(書き取り・読み方)や言葉(慣用句・ことわざ・故事成語・四字熟語、等)の問題集を1冊仕上げたり、
現代文用語集を読んでいったりして、語彙力をつけましょう。
またそれと並行して、国語の教科書を教科書ガイドつきでもう一度読み直したり、
『高校生のための批評入門』(筑摩書房)などの解説の詳しいアンソロジー集を読んだりして、
活字を読むことに慣れるとともに、そこに出てくる論点について自分の頭で考えてみることが大事です。
【偏差値40~50の受験生】
こういう人の多くは、入試現代文がどういう教科なのかまだあまり把握できてない人のようです。
入試現代文の基礎を教え次へとステップアップさせてくれるような参考書に手を出してみるのがよいでしょう。
『田村のやさしく語る現代文』(代々木ライブラリー)
・・入試現代文の特徴の説明から問題の解き方の基礎まで、語り口調で解きほぐしてくれる。
『入試現代文へのアクセス』(河合出版)
・・基礎レベルの問題を、正攻法で詳しく解説してある。現代文重要語句を多く説明してあるのもよい。
『やさしく語る』と『アクセス』を併用し、
前者で設問の解き方を、後者で文章内容の追い方を掴むのがよいのでは…という意見が多いようです。
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【偏差値50以上の受験生】
このへんの人は基礎力はある程度持ってるはずなので、
方法論をしっかり固める参考書をやって、過去問演習に繋ぐ土台を作っておくといいでしょう。
『新・田村の現代文講義1』、『新・田村の現代文講義2』(代々木ライブラリー)
・・入試現代文の構造について説明しつつ、現代日本語の文法構造に従って問題を読み解いていく。
センターのみや中堅私大までの人は「1」のみ、二次・上位私大もある人は「1→2」とやるといい。
『入試現代文へのアクセス 発展編』、『現代文と格闘する』(河合出版)
・・前者は姉妹書『入試現代文へのアクセス』の続編だが、本書からでも無理なく取り組める。
「アクセス」よりも高度な問題をわかりやすく解説。
・・後者は変な受験テクニックは微塵もなし。正攻法一本で現代文の内容理解に迫ろうとする参考書。
問題数は多くはないが、解説が非常に濃く、量が充実している。
要約を多く取り入れているのも特徴。
『入門編 現代文のトレーニング』、『必修編 現代文のトレーニング』(Z会出版)
・・前者はZ会・代ゼミで長年教鞭を執られた堀木先生のエッセンスが詰まった参考書で、
現代文の本当の意味での基礎力をつけたい受験生がおもな対象。例題18問+実戦問題1問。
段落分け、指示語、空欄補入、傍線部説明、内容判定問題、要約などなど現代文の基礎を
オリジナル問題を使いつつ懇切丁寧に解説。その充実した解説量には圧倒されるだろう。
Z会の参考書らしく「入門」といってもかなり骨があるので甘く見ないこと。
・・後者は近年の過去問から16問を選びテーマ別に分類して、
設問解法・内容解説・文章テーマという三方向から非常に詳細な解説を加えたもので、
近年の入試に対応した、より実戦的な参考書だと言える。
「入門編」が終わった人が過去問に繋ぐのに適していると思われる。
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