長生きするなら健康寿命を意識しましょう

健康寿命と平均寿命の違いや数値について。

KYOUITI YOSHIDA さん

22 PV

日本人男性の「平均寿命」が80.21歳になりました

去年(2014年)の日本人の平均寿命は男性が80.21歳と初めて80歳を超え、女性も86.61歳と2年連続で世界1位となったことが分かりました。

厚生労働省によりますと、去年の日本人の平均寿命は、男性が80.21歳、女性が86.61歳で、おととしと比べて男性は0.27歳、女性は0.20歳上回り、いずれも過去最高を更新しました。

平均寿命とは?

年齢がX軸、生存数という関数をY軸とします。年齢が増えると、自然と生存数は減って行き、右下がりの曲線となります。ある年齢で垂線を引くと、垂線の左上側と右下側に図形ができます。平均寿命というのは、この2つの図形の面積が等しくなる年齢に相当します。

平均寿命とは、現在における死亡状況が今後変化しないと仮定したときに、今後出生する人が何年生きられるかという期待値である。

厚労省は毎年1回、各年齢の人が平均してあと何年生きられるかを表す「平均余命」の見込みを計算していて、そのうち0歳の平均余命が平均寿命となります。

「平均寿命-自分の年齢」で自分の余命を計算するのは大きな間違いです

これはとても多い誤り。よく聞くのが、「女性の平均寿命が約85歳で、今、私40歳だから、平均寿命まであと45年生きられるわ」といった表現です。平均寿命は、あくまでも「発表されたその年に誕生した人」の平均余命のこと。そもそも計算すること自体が間違いなので、この考え方は正しくありません。ただし、現在アラフォーの女性の平均余命が45歳より長いのは確かです。

そして健康寿命とは?

健康寿命は世界保健機関(WHO)が2000年に打ち出した概念です。

「健康寿命」というのは、いわゆる死亡までの期間を意味する寿命とは異なり、寿命の中でどれだけ「健康な期間」があるのか、という尺度。
簡単に言えば「寿命を全うする間、どれだけ健康な期間があったか」と考えればわかりやすいでしょう。

では日本人の健康寿命とはどのくらいでしょう

平均寿命から介護(自立した生活ができない)を引いた数が健康寿命になる。

平成22年度の「健康日本21」の資料によると、男性は平均寿命79.55歳に対して健康寿命が70.42歳、女性平均寿命は86.30歳に対して健康寿命が73.62歳と、男性9.13年、女性12.68歳もの差があります。
平均寿命通りに人生を過ごすとすれば、最期の約9年、約13年は「健康ではない寿命の期間」となってしまうのです。

日本政府は「健康寿命」を伸ばす施策を掲げています

5月に成立した健康医療戦略推進法に基づき、日常的な介護なしで暮らせる「健康寿命」を2020年までに1歳以上延ばすなどの目標を掲げました。
戦略では、40~74歳の健診の受診率を80%に上げることも目標にし、このほか医療機器の輸出総額を約1兆円に倍増させ、国内市場の規模を約3.2兆円に拡大させることなども打ち出しています。

しかし伸びるのは平均寿命という状況のようです

平均寿命は、平成22(2010)年現在、男性79.64年、女性86.39年であるが、今後、男女とも引き続き延びて、72(2060)年には、男性84.19年、女性90.93年となり、女性の平均寿命は90年を超えると見込まれている

健康寿命という言葉がもっと浸透し、みんなが意識していかなければ、この差を縮めることは難しいかもしれませんね。

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