タバコによる肌荒れなど女性の天敵の話の前に、タバコの影響力についてです。
これは男女にも言えることです。
タバコの煙には、有害物質が多量に含まれています。
4,000種以上の化学物質が含まれていて、現段階で確認されているだけでも有害物質は200種類以上。
発ガン性物質については、なんと40種ほどあるそうです。
タバコの煙と一口に言っても、「主流煙」と「副流煙」という種類があります。
主流煙とは、喫煙者が自ら吸い込む煙のこと。
副流煙とは、周囲の人が吸う煙のこと。紫煙とも言います。
どちらかというと、主流煙の方が影響力が強いイメージがありますが、副流煙でも発ガンリスクを高めるなどの影響があると言われています。
副流煙に危険性があることが浸透し、分煙化が進んでいると考えられます。
飲食店やホテルでも、全館禁煙の場所も増えていますよね。
先進国のアメリカでは、ほとんどの建物が喫煙不可となっています。
アパートメントもすべて禁煙と条件が定められていることも・・・。
タバコは百害あって一利なし!
とにかく体には有害なものなのです。
1.喫煙習慣・・禁煙が妊娠率を高めます
a.喫煙習慣は生殖機能を脅かします。喫煙が卵巣機能にとって有害であることは数多くの研究結果から明らかであり、卵巣機能の障害の程度は喫煙量と喫煙期間に依存すると考えられています。喫煙者がすべて不妊になるということではありませんが、統計上、下記のように妊娠しにくい体になります。
b.煙草に含まれるニコチンや他の有毒化学物質が排卵に関係する女性ホルモンである卵胞ホルモンや黄体ホルモンの産生を抑制し、また卵子の遺伝子異常を引き起こします。このため、卵胞閉鎖する過程が加速し、若年で閉経に陥ることもあり、喫煙者の方が閉経が早いことがわかっています。
c.このような障害は不可逆的な部分(禁煙しても元には戻らない部分)もありますが、禁煙することによりさらなる障害の増加を抑えることはできますので、もし今、不妊で喫煙している方はすぐに禁煙してください。これが妊娠への第一歩です。
タバコを吸うことによって体内に吸収される有害物質のなかで、特に問題なのがニコチンや一酸化炭素。ニコチンは血管を収縮させる作用があるので、妊婦さんの体内の血流が悪くなります。また、一酸化炭素は血液中のヘモグロビンと結合する性質があるので、本来、ヘモグロビンと結合して運ばれるべき酸素が体内に十分な量、運ばれない可能性が増加。そうすると妊婦さんの血液中の酸素が不足し、赤ちゃんに運ばれる酸素も不足する恐れがあります。
その結果、子宮や胎盤の血液循環が悪くなり、子宮の収縮が起こりやすくなったり、胎盤の機能が低下。流産や早産、前置胎盤や胎盤早期剥離などのトラブルの発生率が高くなります。同時に、赤ちゃんの体に必要な栄養や酸素が行き渡らなくなるために、低体重児になったり、赤ちゃんの発育を阻害し、子宮内胎児発育遅延(IUGR)の原因となる場合もあるのです。健康な赤ちゃんを産むために、一刻も早く禁煙して、万全な状態でお産に臨みたいですね。
タバコを吸うと、母体の血管が収縮し、血流が悪くなります。同時に血液中の酸素が不足し、 胎盤機能が低下。胎児への栄養や酸素が不足する恐れがあります。
妊娠中の喫煙により胎盤に関連する異常が増加します。一番問題となるのは子宮内胎児発育遅延で、その結果低出生体重児が増加します。一般に母が喫煙していると出生時体重は約200g軽くなり、ヘビースモーカー(1日20本以上喫煙)では約450g軽くなると言われています。
出典 産科医療のこれから
乳幼児突然死症候群の発症率は、両親がタバコを吸っていると、喫煙しない場合に比べて約4.7倍に増加するといわれています(※1)。これは周囲にいる人間がタバコの煙を吸ってしまう受動喫煙によるリスクだと考えられています。もし同居している家族や友達がタバコを吸う場合には、赤ちゃんのいる場所での喫煙はしないように協力してもらいましょう。また、外出時は喫煙ルームに近づかないように気をつけ、必ず禁煙の席につくようにしたいですね。
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