手形割引って何?そのメリットとデメリットを解説

mthrmthr さん

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手形割引って何?

手形割引って聞いたことありませんか?知っているようで意外と知らない手形割引について今一度みなおしてみてください。

手形割引とは融資方法の1つ

単に割引 discountともいう。満期のまだきていない手形の所持人 (割引依頼人) から金融機関がその手形を譲り受け,手形金額から満期までの利息 (割引料という) を差引いた金額を割引依頼人に交付する融資方法の一つで,金融機関の貸付業務の一種。金融機関が割引く手形には商業手形,荷為替手形,銀行引受手形などがあるが,一般に手形割引という場合商業手形の割引をさすことが多い。

金融機関が手形を引き取ることで融資を受けられる方法です。

どんなメリットがあるの?

専門業者なら即日融資などスピード対応が可能
手形を振り出した企業の信頼性が高ければ審査に通りやすい
手形が担保になるので手続きが簡単
このように、手形割引は将来入ってくる現金を前倒しで資金調達する方法です。
利息は発生しますが、短期のつなぎ資金としてよく使われる手段です。

利息が発生するものの、短期のつなぎ資金として活用しやすいのがメリットです。すぐに資金が欲しい方におすすめです。

デメリットは?

① 手形が不渡りになった場合、弁済が必要


手形割引では(万が一)不渡りが出てしまうと、銀行や手形割引業者に対して弁済の義務が生じます。



② 弁済後はさらに資金繰りが悪化してしまう


①に続きますが、弁済を行った後には、これまで以上に資金繰りが悪化します。

弁済の義務が生じた場合は、資金繰りが悪化してしまうので手渡りに滞りがないよう注意が必要です。

手形割引の流れとは?

手形を現金化するためには、手形の買い取りを金融機関や手形割引業者に依頼します。

銀行に手形割引を依頼するには、初めに割引人となる銀行まで銀行取引約定書を提出する必要があります。これは、割引依頼人と銀行との間で融資に関する取り決めを定めた契約書です。
手形割引業者に依頼する場合にも、割引人となる会社によっては必要な手続きを交わすことがあります。

その後、割引人は手形を発行した人(振出人)に支払い能力があるか調査します。ここで支払い能力があると判断されれば、手数料等が割り引かれた金額が、割引依頼人に支払われます。

割引依頼人と銀行との間で契約書を結びます。手形発行人に支払い能力があるかを調査するので、審査に受からなければ融資を受けられません。

手形にはいろいろな種類がある

手形割引とは(商業手形割引)
① 皆様(売主)が商品を売ったり役務の提供に対し、その代金として現金の代わりに手形を受け取ることがあります。
② 手形割引とは、金融機関または業者がその受取手形を支払期日前に買い取って現金化することをいいます。
手形の期日前に現金化するわけですから、手形の期日までの金利(年利)を割引料として支払うことになります。
③ 割引された手形は、期日に支払地の金融機関へ取立により決済され、資金が回収されます。

手形貸付とは(自己手形割引)
商業手形割引とは、あくまでも商取引において代金の支払いの為に振出された手形を銀行や手形割引業者で期日前に現金化することです。 一方、手形貸付とは、お金を借りる人が、自社の手形を担保として振り出し、金融機関やノンバンクからお金を借りる(金銭消費貸借)ことです。 「手形割引」でホームページを検索すると、商業手形割引と手形貸付の両方がヒットしますが、利用目的をはっきり区別してお問合せやお申込をされると良いでしょう。

手形割引と手形貸し付けの2種類があるので良くチェックしましょう。

不渡り手形になってしまわないよう注意

受取手形や裏書手形、割引手形が不渡手形になってしまった場合であったとしても、手形の発行人に対して支払いを請求することができます。

しかし手形の支払請求権は支払期日を起算日として3年で時効消滅するため、支払ってもらえるまで請求できない点で注意が必要です(手形法第70条)。

また裏書手形は譲渡人が連続しているためA社→B社→C社→D社の順に譲渡した場合、所持人であるD社がC社に支払を遡及請求することもできるだけでなく、D社がC社を飛ばしてB社に遡及請求したり、D社がB社とC社の全員に同時に遡及請求したりすることもできますが、これらの遡及権を行使するためにはさまざまな要件を満たしていることが必須となります。

不渡り手形が起こってしまったら貸倒損失として計上されるため、今後の経営に不備となります。

銀行と銀行以外で手続きが異なる

銀行で手形割引する場合は、申し込みの段階として、預金口座(普通預金口座・当座預金口座)は勿論の事、いろいろな書類(決算書3期分、会社の納税証明の申告書、代表者の収入が証明できる源泉徴収書等、住民票、本人確認の免許証か住民基本カードのコピー、法人と代表者の印鑑証明書、商業登記簿謄本、不動産登記簿の原本、その他)の提出が不可欠で、その上で銀行取引約定書(※2)を銀行と取り交わすのが原則で、それに加えて、定期預金や流動性預金、不動産担保や保証人、保証協会付等を要求されるのが一般的です。

 銀行以外の登録業者で割引した場合は、一般的に銀行よりも金利は少し高めですが、銀行のように、預金、担保、保証人が不要な上、三期分の決算書、その他多くの提出書類等での手間、ひま、時間がかからないため、早く、簡単に実行できます。

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