日本人の死因の第3位が『脳卒中』。その脳卒中は「脳出血」と「脳梗塞」に分けられます。1975年までは脳出血患者が多かったのですが、それ以降、脳梗塞患者が増え、今日では脳卒中の62%が脳梗塞で占められています。
増える脳梗塞…。これまでは「救われても後遺症が残る」病気でしたが、最近は“早期治療”を行うことで、より少ない後遺症でとどめられるようになってきました。それには脳卒中で倒れた場合、吐物で●●しないように気をつけ安静にして救急車を待ち、一刻も早く医療機関に運び正確な診断をして治療を開始することが重要です。
脳卒中になって間もない時期は、病状が進行する危険性があり、病状が安定するまでベッドから起き上がれません。この時期から病床にセラピストが訪問し、リハビリが始まります。
ベッドで寝ていることを「臥床(がしょう)」といいます。臥床期間が長くなると、麻痺した手足の関節が硬くなったり、麻痺していない手足の筋力が弱まったりするので病床でのリハビリは欠かせません。
くも膜下出血は脳動脈瘤と言われる血管のふくらみがある日突然破裂することによって起こります。原因としてはこの脳動脈瘤破裂が殆ど(80〜90%)です。頻度は約20人/10万人人口/年(日本)、好発年令は50〜60才台,女性が2倍多く、危険因子として高血圧・喫煙・最近の多量の飲酒、家族性などが言われています。(図1)
脳動脈瘤は血管の分岐部の血管が弱い場所に発生します。嚢(のう)状動脈瘤といい血管の分岐部に風船のように発生します。通常血管は弾性に富む強い組織ですが、血管の弱い箇所から発生する動脈瘤は強い構造を有していません。ですから動脈瘤は破裂し、クモ膜下出血や脳内出血を起こすのです。動脈瘤は通常10ミリ以下の大きさですが、5%程度で大型(11ミリ以上)になり、治療が難しくなってきます。また動脈瘤は大きくなってまわりの神経や脳を圧迫して症状を出す場合もあります
クモ膜下出血は、突然、血管のふくらみが破裂する病気です。症状は様々で、大声をあげて倒れ、そのまま意識不明となる重度なものがあれば、そのまま外来に頭痛を訴える軽度なケースもあります。
脳卒中などの脳血管疾患や、大腿骨などの骨折、外傷などによって脳や脊髄を損傷された患者様が、日常生活動作の向上や家庭・社会復帰を目的としたリハビリテーションを集中的に行うための回復期リハビリテーションです。
出典 鶴巻温泉病院
うつ病は、一言で説明するのはたいへん難しい病気ですが、脳のエネルギーが欠乏した状態であり、それによって憂うつな気分やさまざまな意欲(食欲、睡眠欲、性欲など)の低下といった心理的症状が続くだけでなく、さまざまな身体的な自覚症状を伴うことも珍しくありません。つまり、エネルギーの欠乏により、脳というシステム全体のトラブルが生じてしまっている状態と考えることもできます。 私たちには自然治癒力という素晴らしい機能が備わっていて、通常はさまざまな不具合を回復へ導いてくれます。私たちは日常生活の中で、時折憂うつな気分を味わいます。不快な出来事によって食欲が落ちることもあります。しかし、脳のエネルギーが欠乏していなければ、自然治癒力によって、時間の経過とともに元気になるのが通常です。時間の経過とともに改善しない、あるいは悪化する場合には生活への支障が大きくなり、「病気」としてとらえることになります。
出典 こころの耳
何よりも社会復帰をあせらないことが重要です。
ケガや病気が治った後にはリハビリをするように、うつ病の場合も社会復帰の前には心と身体の十分なリハビリが必要になるのです。社会復帰の時期やそれまでの具体的なリハビリ方法については、医師と相談して決めるようにしましょう。
一般的に、休職期間が長くなればなるほど職場に戻ることに対しての不安が強くなったり、元々もっていた職場での技能や能力が低下していたりするものです。
心と身体の適切なリハビリを行って、徐々に環境に慣らしていけば必ず社会に復帰することができるようになります。
復職にあたっては、産業医や会社の担当者と連携をとり、相談して進めていくことが大切です。
出典 MSD
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