少ない初期投資
平面駐車場の場合、初期投資ゼロでの活用も可能です。立体駐車場の場合は充実した設備が必要となるケースもありますが、建物を建てる方法に比べれば、投資額は大きく抑えられます。
比較的小さい労力で運営できる
物件管理と入居者管理の両方が必要なアパマン経営とは異なり、駐車場経営で求められるのは、かんたんな清掃と敷地内での事故・不正利用への対策程度です。
これらは、日常的に発生するものではなく、事故についても管理責任を問われる状況は多くないため、経営的な労力は小さくて済みます。
また、アパマン経営における退去時の原状回復義務など、トラブルになりやすい要因が少ないことから、自己運営でもほとんど労力を消費せずに経営できますが、管理業者に委託することで、より不労所得に近くなるのは駐車場経営の魅力でしょう。
他にも、最近ではakippa(あきっぱ)といって、1日単位で不特定の人を対象に貸し出すマッチングサービスも出始め、駐車場経営の手法も多角化してきました。
さらに加えると、タイムズのような駐車場運営会社に土地を貸して地代を受け取り、駐車場で使ってもらうサブリース型の活用方法もあり、その選択肢は広がっています。
土地に建物を建てずに行える上に、駐車場の立ち退きは概ね1〜3ヶ月程度で比較的容易に行えるため、途中で他の土地活用へ転用が容易であり、売却時にも建物解体費等の無駄な減額査定要素が発生せず、将来的な転用性や流動性(換金性)を確保したい場合には非常に有利な土地活用といえます。
駐車場経営のデメリットは、アパート・マンション経営に比べ、収益が低い事です。
また、税制上のメリットも少なく、アパート・マンション経営の場合、相続税、固定資産税、贈与税などの税金上の優遇を受けられますが、駐車場の場合、更地と同様となり、課税上も高い評価額になります。
車所有者の減少の影響が考えられる
将来的な問題として、車の保有台数の減少が懸念されます。
若者の車離れ現象が指摘されだしてから、すでに数年が経過していますが、
2015年06月に野村総合研究所が公表した調査結果によると、全国の乗用車保有台数(軽自動車を除く)は、2030年には2014年3月末時点に比べ、9%減少し約3,600万台になるとされています。
これは同じ期間における全国世帯数の減少率(2.8%)の約3倍で、高齢化による運転者の減少と都市部への人口集中が原因だそうです。
この先、調査結果のとおり保有台数が減少していけば、賃料の値下げ競争の激化や、どうしても駐車場が埋まらないという事態が発生する可能性があります。
少子高齢化により、車を保有する人が減少することで駐車場を利用する人が減ってしまうリスクはありますが、地方であれば車を利用する人が多いので、立地によっては大きなデメリットにはなりません。
立地に稼働率が左右されやすいのが最大のデメリットでしょう。いくら広さがあったとしても、周りに集合住宅やショッピング施設、レジャー施設などがなければ、稼働率はなかなか上がらないです。
ただ、たとえ商業施設があったとしても、駐車場を完備している場合もあり、必ずしも稼働率が上がるとは限りません。商業施設と業務提携をしても、取り分は少なくなってしまうでしょう。
また、駅から近かったり、オフィス街の近くだったりして立地が良くても、近くにより立地の良い駐車場が多かったり、周りの駐車場がより安い料金で駐車場を提供していたりする場合は、稼働率が下がることもあります。
駐車場経営には立地は非常に重要です。そのため、安定した収益が見込めない場合もあります。月極駐車場だった場合は一部をコインパーキングにしたり、その逆の運営をするなど臨機応変に対応していきましょう。
コインパーキングでのトラブルで一番多いのが料金に対するクレームではないでしょうか。その中でも、「1日最大〇〇円」と大きく表記されているにも関わらず、高額請求されたというトラブルが一番多いとされています。このクレームは、数日に渡って駐車していたケースがほとんどで、表示している看板自体の改善が必要ともされているのです。それと「平日」と「休日」での料金の違いのトラブルもあります。「1日最大〇〇円」の区切りが24時なので、それ以降は時間を刻んで料金を請求するという表示が比較的小さく記載されているというのもトラブルの一つとしてあったりもするのです。こればかりは実際に記載されていることなのでこちらには何の落ち度もないのですが、料金に関する表示が小さく記載されているとあれば、詐欺まがいの疑いを掛けられても無理はありません。ですので、「せこい商売している」と思われないためにも、料金や駐車時間に関する情報に関してはしっかりと大きく記載するのが料金トラブルの回避にもつながるのではないでしょうか。
安定収入が見込める
月ごとの契約となるため一定期間の契約継続が期待できますし、長く契約してくれる契約者が増えることで、収入が安定します。
しかも、生活に密着した利用がほとんどなので、長期間の契約を想定している利用者が多くなるのも特徴のひとつです。
月極のデメリットは、料金の未払いが生じた時のリスクが、コインパーキングに比べて大きいことも挙げられます。コインパーキングで未払いが生じても、被る被害は比較的小額です。しかし、一ヶ月二万円の駐車料金を踏み倒されると、二万円の損失です。
「家賃の滞納と同じで、駐車場の未払いに悩む大家さんは大勢いらっしゃるんです。10台しかない駐車場で一人に賃料を踏み倒されたら、利益は一気に1割ダウンです。リスクで言えば月極の方が分が悪いでしょうね」(駐車場経営に詳しい豊島区の不動産仲介業者、H氏)
管理が不要
コインパーキングの機械のメンテナンスはもちろん、集金や清掃、利用者様のトラブル対応等の全ての業務を運営会社が行うのが通常ですから、ご自身でのメンテナンスは基本的に不要です。
安心して、土地を貸す事ができます。
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