BZDの4作用をまんべんなく持っている

抗不安・鎮静作用:中
催眠作用:中
筋弛緩作用:中
抗けいれん作用:中

ジアゼパム(英語: Diazepam)は、主に抗不安薬、抗けいれん薬、催眠鎮静薬として用いられる、ベンゾジアゼピン系の化合物である。筋弛緩作用もある。

アルコールの離脱や、ベンゾジアゼピン離脱症候群の管理にも用いられる。

セルシンは幅広い作用をまんべんなく持つ、スタンダードな抗不安薬であるため、非常に古いお薬ではありますが現在でも用いられることがあります。

ベンゾジアゼピン系には、不安を取る作用以外にも、筋弛緩作用(筋肉の緊張をほぐす)、催眠作用(眠くする)、抗けいれん作用(けいれんを抑える)の4つの作用がある事が知られています。セルシンはベンゾジアゼピン系の4つの作用をまんべんなく持っている点が特徴で、これがメリットでもありデメリットでもあります。

セルシンは、薬を服用するとすぐに効果が期待できます。抗不安作用もしっかりとしているので、即効性が期待できるのです。

抗不安作用だけでなく、催眠作用や筋弛緩作用、抗てんかん作用があります。筋弛緩作用が強いので、身体の緊張が強い時に有効です。催眠作用もありますので、不安が強くて眠れない方には睡眠のサポートになります。特徴的なのは、抗けいれん作用の強さです。「てんかん」にも適応が通っているお薬です。

ダイアップ坐剤は、坐薬(お尻から入れる薬)で、子供の熱性けいれん(5歳ぐらいまでの子供が38度以上の発熱を起こした時に起こるけいれん発作)に使用されます。

ダイアップ坐剤は、坐薬(お尻から入れる薬)で、子供の熱性けいれん(5歳ぐらいまでの子供が38度以上の発熱を起こした時に起こるけいれん発作)に使用されます。

作用時間が長いことも特徴

セルシンは作用時間が長いことも特徴です。セルシンは服薬後、約1時間で血中濃度が最大となり、半減期は約50時間ほどと報告されています

セルシンの活性代謝物である。デメチルジアゼパムの半減期も50~180時間と非常に長い

セルシンの血中濃度は2段階に変化して、いったん血中濃度のピークから急激に低下します。その後、ゆっくりと身体からぬけていくのです。

このような変化なので、セルシンを服用しても薬効の実感としてはそこまで長くありません。しかしながら、一定量が残って身体にたまっていくので、不安になりにくい土台ができていきます。

ジアゼパムは、1963年に開発された現在使用されている抗不安薬の中では古い歴史を持つ薬で、広く普及しており、添付文書(薬の説明書)において他の抗不安薬の効能効果を記載する上でも「ジアゼパムの○倍」と記載されているため、ジアゼパム基準のものが使用されています。

服用後、すみやかに体内に吸収され、約1時間で体内の薬の濃度(血中濃度)はピークに達します。その後、体内で代謝され、約50~60時間で、体の中の薬の濃度は半分になります。(半減期:約57時間)

相互作用に注意が必要な薬もある

シメチジン:27~51%低下
オメプラゾール:27~55%低下
シプロフロキサシン:37%低下
フルボキサミン:65%低下

相互作用の機序は不明だが、シプロフロキサシンもCYPで代謝されることから、CYPを介した相互作用の可能性が示唆されている。

ただし、併用により臨床効果には変化はなかったとも報告されている。

海外の試験で、クリアランスの減少と、AUCの増加および半減期の延長が報告されている。

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