宮大工とは神社仏閣を専門に取り扱う大工のことで、飛鳥時代(592~710年)に僧侶が神社仏閣の修繕などを行っていたのが始まりとされています。
かつて神社仏閣が「お宮さん」と呼ばれていたことから、宮大工と呼ばれるようになったと伝えられています。
日本の伝統文化を守る!宮大工のお仕事とは
神社やお寺など、伝統的な文化財の建築を行っている宮大工。
しかし、なかなか宮大工の仕事について詳しく知る機会はないですよね。
そこで、宮大工の仕事内容ややりがい、なるための方法についてまとめました!
Fresdin46 さん
神社や仏閣は「木組み工法」で建てられているので、木組みの技術を習得している大工でなければなりません。木組みに使う木材は、工場であらかじめ加工された木材を使うのではなく、木材を自分の手で削って木組みの木材を作り出しています。
普通の大工とは違い、宮大工が建てるのは神社やお寺などの歴史的建造物を担当しています。また、組み立てる木材から、自分達で作り出さないといけないほど、高度な技術が必要な職人です。
神社やお寺などの神聖な建造物を建てる宮大工の魅力などについて調べてみました。
何と言っても、日本に古くからある建築技術である、木組みを受け継いでいること自体に誇りを感じることが出来ると言えます。この工法を受け継ぐ、現在の宮大工の数を考えれば、当然その役割と責任感の重さを感じざるを得ません。
そして、自分達の技術が、日本に数多く存在する文化財の維持に役立っているということもまた、やりがいを感じることにつながり、修繕で昔の姿を取り戻した際には、大きな達成感を得ることが出来るでしょう。
職人の技術に完成はありません。一通りの技術を習得することで一人前と認めてもらうことはできますが、その後も自身の実力向上のために日々の修練を欠かすことはできません。
独立し、弟子を持ってもなお、己を磨くことを生涯怠らずに精進を続けることこそ、職人としての大きな喜びになっていると考えられます。
宮大工になるために特化した学校もあます。「日本建築専門学校」や「佐渡 伝統文化と環境福祉の専門学校」は有名です。
また、「ものつくり大学」の技能工芸学部建設学科内部における「木造建築」で」は、宮大工としてのより実践的なスキルを身に着けていくことが出来ます。
宮大工の棟梁に弟子入りを申し出て、棟梁の家で住込みをしながら修行をします。
住込み生活では、衣食住の雑用をしながら、10年間かけて少しずつ修行をしていきます。
木造建築を建てる上で、欠かすことができない存在が、現場で働く大工さんたちです。
大工になるために、特に求められる資格はありませんが、木造建築物の大工工事の施工に必要な技能を認定するものとして、技能検定制度の一種に建築大工技能士の国家資格があります。
この資格を持っていれば、一定以上の技術を持っていることを証明できるだけでなく、級ごとに必要な実務経験が決まっている(最長7年以上)ので、経験の長さも証明できます。
木造建築士とは、建築士資格のうち、建築士法第3条第3項で以下の建築物の設計および工事監理等の業務を行うことができる。
・木造建築物または建築の部分で、300m2以内、かつ階数が2以下のもの
なお、木造建築士は、各都道府県知事から免許を受けることとなる。
資格によって必要な実務経験数は違いますが、最低でも半年は必要になります。
また、大学や専門学校を卒業しても、その後下積みを積まなければならないので、宮大工になるには根気強さを持つことが重要です。
今の時代では、新たに寺社仏閣を建設するような案件は少ないです。また、寺社仏閣のほうも、修繕等は、今までお願いしてきた宮大工さんがいる工務店にお願いすることが多いのが現状なので、宮大工として独立して経営していくのは難しいような状況になっています。
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