政府は,産業スパイに対する罰則を強化するための不正競争防止法の改正案をまとめました。
改正案によると,海外の企業が日本企業から技術情報などを海外に盗み出して利用した場合に最高刑が10億円の罰金,海外に盗み出した個人についても最高3000万円の罰金に処することができるという内容になっています。
韓国がアメリカの最高軍事機密を盗用!!年々軍事強化を進める韓国に日本は対応できるか
韓国の軍需企業関係者がアメリカの軍事機密を盗んだとして起訴されました。韓国人による軍事機密不正流出は問題となっており、中国に転売したという実情もあります。
経産省が昨年秋に実施したアンケートによると、「国内外で企業秘密が不正に使われたと疑われる事例がある」と答えた企業が6割にのぼった。そして9割近くの企業が「技術やノウハウの漏洩リスクが高まっている」と指摘するなど、産業界の強い危機感が示された。
とくに外国企業への漏洩(ろうえい)について厳罰化し、最大で10億円の罰金を科すほか、盗んだ企業秘密で得た不正利益を政府が没収することも可能にした。さらに被害企業からは損害賠償も請求されることになり、外国企業による「盗み得」を許さない仕組みとしたのが特徴だ。
日本では外国企業への技術流出を厳しく取り締まる制度がなかった。「産業スパイ天国」と揶揄(やゆ)されるのはこのためだ。「技術の不正流出は、それを守れなかった企業の恥」として被害企業が外部に事実を公表せず、泣き寝入りすることも多かったという。そうした内向きの空気が法改正で変わることが期待されている。
今回の法改正では個人や法人の犯罪収益の没収規定も設けた。欧米各国とも海外への技術漏洩には神経をとがらせて罰則を強化しており、日本もようやく国際標準に並ぶことになる。
警察などによる強制捜査も行いやすくなった。従来は被害を受けた企業から被害届が出されないと捜査できなかったが、今後は捜査当局が独自に判断して立件できるようになる。新たに未遂罪も創設し、企業秘密を盗もうとしただけで逮捕が可能になる。
日本共産党の真島省三議員は5日の衆院経済産業委員会で不正競争防止法「改正」案について質問。企業の営業秘密侵害行為は単に一企業の問題ではなく国の産業競争力にかかわる問題だとして、営業秘密侵害罪を被害企業の告訴が必要な「親告罪」から捜査当局の積極的介入が可能な「非親告罪」に変えようとしている問題についてただしました。
真島氏は「非親告罪化」することによって、被害企業の意思に反して警察や検察の捜査が可能になり、刑事裁判を通じ、営業秘密が開示されてしまう危険が高まると警告。(中略)
真島氏はまた、「非親告化」することで、正当な労働者の権利行使や労働組合の活動が刑事罰の対象になって萎縮(いしゅく)させることはあってはならないと指摘しました。
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