名前の通り、マンションを大規模に直していく工事のことなのですが、マンションの経年劣化などに合わせて計画的に実施される修繕工事のことを言います。
建物や設備が古くなって、重大なトラブルや不具合の発生を防ぐために、管理組合が主体となって長期修繕計画にもとづいて計画的に修繕を行っていきます。
マンションの大規模修繕の内容と依頼する会社
長く安全に住むために、マンションに欠かせない大規模修繕工事。今回は、そんな大規模修繕工事の概要や依頼先の選び方について紹介していきます。
木造建築が主な一戸建てと違って、近年の多くの分譲マンションは鉄筋コンクリート造りですから、「長期間メンテナンスをしなくても大丈夫なのではないか」と思われがちです。
しかし、日々の強力な紫外線によって外壁や屋上の塗装は徐々にはがれやすくなり、雨水の侵入によってさらに劣化が進行します。
国土交通省の定めるところによると、マンションの管理の主体は区分所有者(住民)全員であるとされている。そしてその管理のために住民は団体を結成することが要求されている。これによってできた管理組合がマンションの管理について、各事項について様々な話し合い・決定権を握っていくこととなる。
大規模修繕工事は「12年周期」で考えられることが多いです。これは建築基準法で、築後10年を経過した外壁がタイル貼りなどのマンションは、3年以内に外壁の全面打診調査を行う必要がある、と定められていることと関係があると言われます。
建築基準法では「建築物の所有者、管理者又は占有者は、その建築物の敷地、構造及び建築設備を常時適法な状態に維持するように努めなければならない」(建築基準法第8条第1項)とされています。
そして、平成20年4月から建築基準法の一部が改正され、定期報告制度の調査、検査基準などが厳しくなりました。
大規模修繕の基本となるのが、塗装塗り替え工事だ。マンションの大きさの規模や築年数などによって工事の期間・費用などは異なる。
バルコニーの床面に雨水が浸入するのを防ぐために行います。狭い場所でも施工しやすいウレタン塗膜防水や、配色や模様を選べる塩化ビニールシート防水があります。ウレタン塗膜防水は、硬化の際に水分を避けるため、施工時の天候及び湿度に注意が必要になるほか、バルコニーへの出入りができなくなる期間が生じます。
廊下の防水は、防水性能だけでなく、マンション共用部としてのデザインが重視されるため、配色や模様の選択肢が豊富な塩化ビニル樹脂シートを貼り付ける工法が多く採用されています。
廊下の通行にできるだけ支障が出ないように配慮することも重要なポイントです。
機械設備は普段気にも留めませんが、生活を支える大切な設備です。給排水がうまくいかなくなったり、エレベーターが動かなくなったりしたところを想像すればわかると思います。総じて日頃の点検が大切な設備です。
「施工実績」は“成功実績”と言い換えることもできます。上手に工事を進めるには、この“成功実績”やそれに基づくノウハウが必要。そのため、大規模修繕の実績豊富な業者のほうが安心です。
工事が完了しても、契約によっては定期的な瑕疵(かし)点検やそれに付随する保証工事などが発生します。施工業者には、5年・10年という長期にわたって品質を保証する能力が必要です。
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