AED(自動体外式除細動器)とは、心臓がけいれんし血液を流すポンプ機能を失った状態(心室細動)になった心臓に対して、電気ショックを与え、正常なリズムに戻すための医療機器です。
AEDを身近に感じる事が生存率を高める第一歩です
心臓病は、日本の中で2番目に多い死亡原因です。今回は、心臓発作の対処法であるAEDの使い方や必要性について紹介していきます。
突然心停止の最も一般的な原因である心室細動(VF)・心室頻拍(VT) の際に使用されます。突然心停止は事前の徴候や症状なく突然発生するケースも多く、いつどこで発生するか分からない恐ろしい症状です。
心筋の不規則な震えである心室細動・心室頻拍がおこると心臓から全身に血液を送ることができなくなり、回復しなければ死に至ります。心室細動・心室頻拍によって脳や臓器に血液が届かなくなる時間が長いほど、死亡と後遺症のリスクが高くなります。
したがって、突然心停止の発症後、直ちに心肺蘇生と除細動電気ショックを実施することが非常に重要です。
004年7月より医療従事者ではない一般市民でも使用できるようになり、病院や診療所、救急車はもちろんのこと、空港、駅、スポーツクラブ、学校、公共施設、企業等人が多く集まるところを中心に設置されています。
日本では、心臓病による死亡は年々増えてきており、日本人の死亡原因の第2位をしめています。病院外での突然の心停止による死亡、いわゆる心臓突然死は年間7万人に及ぶといわれています。
交通事故死者数は平成28年中3,904人でしたがその17倍以上の数字です。
心停止から1分ごとに、生存率は7%~10%低下するとされています。1分1秒でも早く、AEDの電気ショックで心臓を正常なリズムに戻したいのです。それだけで、救える命が多くなります。
日本では通報から救急車が到着するまでの全国平均時間は約8.5分(*1)。突然の心停止を起こした人の救命の可能性は時間とともに低下し、3〜4分程度で脳の回復が困難になると言われます。
しかし、傷病者の近くに居合わせた私たち一般市民がAEDによる除細動や心肺蘇生の救命処置を行うことで、救命の可能性は上がります。
AED が使用された場合の生存率は圧倒的に高くなっています。心肺蘇生が実施されなかった傷病者の1ヶ月後生存者数の割合が9.3%であるのに対して、心肺蘇生が実施された場合は16.4%。除細動が実際された場合は53.3%にまで伸び、処置が行われなかったときと比べて生存率は5.7倍に上がっています(*1)。
胸と腹部の動きを見て呼吸の確認をします(10秒以内)。呼吸がないか、死戦期呼吸(しゃくり上げるような不規則な呼吸)が見られる場合はただちに胸骨圧迫を開始します。
※呼吸をしているかどうか分からない場合にも胸骨圧迫を開始します。
衣服をはだけ、何もつけていない胸にパッド(電極)を貼り
付けます。
貼り付ける場所は、パッドに絵が描いてありますが、おお
むね心臓を挟むような位置に貼り付けます。
胸に金属・水分(汗など)があると、効果が低くなる場合が
あるので除去してください。
出典 AEDの使い方
AEDが心電図を調べ、電気ショックが必要かを自動的に判断してくれます。
(3)電気ショックの指示があった場合は、周囲にいる人に離れるように指示した後、ショックボタンを押します。
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