一般的な事業において、売り上げを計上するタイミングは、納品(納入)したときです。現金取引の事業であれば、このタイミングと代金の支払いが同じですから、会計上の損益と手持ちのキャッシュは同じになります。
収益物件の売却タイミングはキャッシュフローから考える
収益物件の売却タイミングは勘だけで行えるものではありません。
キャッシュフローから考えることで、明確なスケジュールを立てることができるのです。
今回は収益物件の売却にキャッシュフローを活用することについてまとめました。
収益のある土地から得ることができる現金を大切にしておくことは当然のことのように思われるかもしれませんが、それをわかりにくくしているものは帳簿における収入や売却の利益とキャッシュフローの金額が異なるということです。
その違いをきちんと理解しないで土地投資を行ってしまうと、黒字倒産してしまうこともあります。
固定資産の運用、売却によってこれからのための資産形成を検討しているという方がおりましたら、ぜひこれから土地の取得から売却に至るまでのキャッシュフローをしっかりと理解して、より大きな末永い投資活動につなげるための礎にしていくのはいかがでしょうか。
マンションの運用がスムーズに行われている場合は、キャッシュフローが増え、資金が蓄積されていきます。しかし、不動産を売却した場合は今まで毎月入ってきていた収入がなくなります。
売却する際は売却益と月々の収入を比較して、売却してもメリットがあるかどうかを慎重に検討して選択しましょう。
仮に売却をした利益が毎年のキャッシュフローの10年分くらいになったりするようであれば、売却をした方がメリットはあるでしょう。しかし、十分に売却益の試算をせず、不用意に安い金額で売却してしまったことで、損失が確定してしまうというといったデメリットを被る可能性もあります。
売却で損をしないためには、必ず事前に相場を把握した上で売りに出すようにしましょう。相場を知らなくても高い価格で売却できれば良いと考える方もいるかもしれませんが、相場を知るということは、所有している不動産が適正な価格で取引されるか、されないかという点でとても大切なことです。
=年間賃料収入-経費(修繕費、管理費、税金、保険料など)÷物件価格
物件の年間総収入から年間総支出を引いた金額(NOI: Net Operating Incomeの略)を物件の購入価格(登記費用などの購入費用は含まない)で割ったものをさします。
出典 収益不動産の知識
不動産の場合は、NOI利回り6%の物件なら、利回り=名目成長率(0.9%)+リスクプレミアム(5.1%)=6%
つまりいざという時の換金性(流動性)が、通常時は国債に比べ大きく低いため(つまり売るのに時間が掛かるし思った通りの値段で売れないことがあること)、利回りが高くなっています。
出典 収益不動産の知識
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