一棟アパートは規模が大きいだけに売却を躊躇する人も多いでしょうが、躊躇して売り時を逃すのはよくありません。不動産は価値が下がる前に売るのが鉄則であり、一度価値が減少し始めると、ずるずる下がって売却時に損をする可能性も高まります。
相場を知ることで見えてくる。一棟マンション完全売却マニュアル
一棟マンションに関しては相場を調べることで見えてくるものがあります。
今回は一棟マンション売却を検討している人のための情報をまとめてみました。
不動産投資を成功させるには、売却のタイミングの見極めが重要です。しかし、タイミングの見極めは非常に難しく、儲ける人と損をする人に分かれるのは、これが原因でもあります。地価や不動産価値の変動は一定しているわけではないため、完全に読み切ることは難しいですが、適切な情報を得て分析することで、精度の高い予測を立てることは可能です。売却時のタイミングを見極めるポイントを知って、分析に役立てましょう。
アパートは築年数も重要なポイントで、より高く売却しやすいのは「築20年以内」の物件です。築年数は1年経過ごとに価値が少しずつ下がり、築20年までは早いペースで減少し続けます。築20年以降でも価値の減少は進みますが、それ以前に比べると緩やかです。
所有している物件に住宅ローンの残債がある場合には、その返済資金のほかに、ローンの抵当権を抹消するための費用も必要になります。このように、売却代金がすべて手元に残るわけではありません。
その他、物件や売却方法などによって、売却時に必要となる諸費用の額は異なりますので、仲介を依頼する不動産会社とも相談して、売却にかかる諸費用を把握するようにしましょう。
物件の老朽化の状況についても瑕疵と同様に確認したほうがよいでしょう。建物や設備が老朽化すると見栄えも悪くなります。売却活動前にリフォームをしても、購入希望者の好みに合わないという可能性もあります。売却時にリフォームをしたほうがよいのかについても、不動産会社と相談しながら、最終的には自分で判断をしましょう。なお、リフォームをした場合は、その記録を買い主に引き継ぐことが大切です。
平成30年4月1日より、不動産会社との媒介契約書面に建物状況調査のあっせんの有無が記載されるようになります。建物状況調査とは、国土交通大臣の定める講習を修了した建築士が、建物の基礎、外壁など建物の構造耐力上主要な部分及び雨水の浸入を防止する部分に生じているひび割れ、雨漏り等の劣化・不具合の状況を把握するための調査です。
マンションは、ライバル物件の存在次第で売却金額には大きな差が生じます。特に注意が必要なのは、同じマンション内の別の部屋が売りに出ているとき。そちらの価格が相場通りであれば、こちらだけ相場以上の価格で売るというのはやはり難しくなります。
相場以上で売りたい場合には、不動産会社の反対を押し切り、半ば強引に価格を決める我の強さも必要になります。もちろん「そんな価格では売れない」と心から反対しているケースもありますから、不動産会社の意見にはしっかり耳を傾けるべきではあります。
相場より高い価格で売り出すのは売主の自由です。しかし何ヶ月にも渡って価格を下げないのは、ご自身にとって有益なことではないでしょう。「なんとしてでも相場価格以上で売ってやる」というのではなく、高額売却は一種のチャレンジと捉え、1、2ヶ月中で徐々に相場価格に近づけていくのが賢明な判断です。
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