その名の通り「袖を振る」ことに由来しており、他の着物と比べて袖の長いのが特徴です。
昔の方々はこの袖を使って、相手への自分の気持ちを伝えていたそうです。
袖を振ることで男性に好意を伝えられるため、未婚女性のための着物とされています。
女性がはっきりものを言うのははしたないと思われた時代、袖をゆっくり振れば「気がある」、サッサと振れば「気がない、嫌」という意味になります。今でも「振った、振られた」とか「袖にする(邪険にする)」という言い方が残っていますが、袖は求愛に応えるツールだったのです。
つまり既婚者が振袖を着ると、浮気の気持ちがあると思われても仕方がないのです。結婚式や成人式に華やかな衣装で参加したいからといって振袖を着る既婚女性も増えていますが、はしたないと思われてしまうため避けたほうが良いでしょう。とくに結婚式は、招待してくれた花嫁・花婿さんの親族にも見られるため、非常識な友人が居ると思われてしまう可能性もあります。
振袖は未婚女性の正装です。振袖にも種類があり成人式には中振袖、結婚式には引き振袖が用いられます。
結婚式を終えると未婚ではなくなるため、結婚式は振袖を着る最後のチャンスとなります。
振袖を着られる最後の機会ということもあり、結婚式で引き振袖(大振袖)を着る花嫁さんは多くいます。同じ色や似た刺繍の振袖を着て結婚式に参加するのはマナー違反。純白のドレスとかぶるため、結婚式に白いドレスを着て参加するのがマナー違反だとされているのと同じ理由です。
振袖を着て結婚式に参加する場合は、花嫁さんの衣装を事前に確認することをおすすめします。
一般的に、30歳を過ぎて「振袖を着る」ことが「非常識」だと考える人は多い。特に、年齢が上の世代(55歳以上)はほぼそう考え、自分の娘には「着せることを躊躇」するだろうし、「着るものではない」と嗜めるだろう。またそんな「親の常識」に影響を受けた女性達は、もし、他人が30歳をすぎて振袖を着ている姿を見れば「目を顰める」ことに違いない。
振袖は未婚女性のための着物なので、原則年齢制限はありません。しかし、若い未婚女性のための着物というイメージが根付いているため、みっともないと考える人も多いようです。また、振袖を着ている=求愛を受けられる未婚という意になるため、「あの年でまだ未婚なんだ…」「恋愛にがっついている」と思われることもしばしば。ただ和装が好きなだけなのに、そのような受け取り方をされるのは不本意ですよね?
振袖を着たい30代以上の未婚女性は、柄や色合いが控え目な中振袖(少し袖丈の短いもの)を選ぶと落ち着いた雰囲気に見えるのでおすすめです。
振袖を1枚持っているからといって、どこにでも着て行っていいわけではありません。気楽なお出かけや観劇などにでかける場合は、振袖ではかなりフォーマルすぎるので避けましょう。
デザインがかわいくて見せびらかしたい振袖を持っていたとしても、普段着にするのはアウトです。ドレスを着てコンビニに行くと白い目で見られるのと同じ理由。振袖は、ここぞという晴れ舞台のためにとっておきましょう。振袖を普段着として着用したい場合、少し勿体ないですが袖を着って仕立て直すこともできます。
振袖の記念撮影や前撮りでは、座ったときに袖の柄を美しく見せるために振袖を広げた状態で撮影します。このイメージから、振袖が地面についても問題ないと思っている女性が多いようです。
実際には、結婚式や会食に参加する際、振袖が地面についてしまうのは非常識。振袖を重ねるように膝の上に乗せ、地面につかないよう注意しましょう。
また、帯がつぶれないように浅く腰掛けることも大切です。
振袖の記念写真や前撮りでは、椅子に座ったとき振袖の柄を良く見せるために袖を広げて撮影します。そのイメージから、振袖が地面についても問題ないと思っている女性が多いようです。披露宴や会席に参加する際、袖が地面についてしまうのはNG。袖は膝の上に重ねて座りましょう。
また、帯がつぶれないように浅く腰掛けることも大切です。
手先だけだすと○
着物は袖口が大きく開いているので気をつけて!肘を曲げ、手首あたりで袖口を軽く押さえて手先だけを出すようにしましょう。
肘が見えるほど手を上げるのはマナー違反。長襦袢(洋装でいうところの下着)が見えてしまうため、下品だと思われてしまいます。
振袖を着る際は上品な所作を心がけましょう。
いつものクセで頭から乗り込んでしまっていませんか?振袖はもちろん、和装においてお尻から乗るのは絶対ルール。せっかくのお着物が着崩れてしまわないよう、正しいマナーで乗り込みましょう。
腰をかがめ、ゆっくりと腰から乗り込みます。
座席にはいきなり奥の方に座らず、初めは浅めにおしりを乗せましょう。
袖は体の前で重ね合わせて、長さの中間にあたる位置を手にとり、折りたたむようにしてください。
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