――仮出所おめでとうございます。刑務所で過ごされて、お金に対する考え方は変わりましたか。
【堀江】またお金の話ですか。みんな、お金が好きですね。刑務所に入ったって変わらないです。そもそも刑務所に入る前からお金のことは何も考えていませんでしたから。お金なんて、どうでもよくないですか。
――達観されていますね。昔からお金には興味がなかったのですか。
【堀江】お金のことを考えなくなったのは、21~22歳ぐらいからかな。お金は制限要因にすぎないと思うんですよ。たとえばコンビニに行って何か買いたいものがあるのに、お金が足りなくて買えないのはいやですよね。そうした制限要因としてお金があるのであって、お金そのものはどうでもいい。そういう意味でいうと、僕は早いうちに解放されたので。
――お金の心配から解放されるには、ある程度の年収が必要です。堀江さんは、若いときから稼いでいたと。
【堀江】そういうことも、あんまり考えたことがない。どうしてみなさん、お金の話ばかりしたがるのかな。たぶんみんな、お金が目的化しているんですよね。だから僕のこともお金目当てだろうと決めてかかってくる。
――好きなことをやって、その結果お金がついてくるということ?
【堀江】それも違う。結果としてお金がついてくるというのも、結局はお金が目的でしょう。みんなお金のことを考えすぎです。いまは評価経済社会の時代でしょ。僕がいま使っているMacBook Airは7万円ぐらいで買えますが、中古でいいなら知人からタダでもらえるかもしれない。欲しい人とあげる人をマッチングするサイトだってある。お金に制約される状況はすごく少なくなってきているのだから、そんなにお金、お金と言わなくていいんですよ。