寄り付きの東京株式市場で日経平均は7日続伸。前日の米株高を背景に買いが先行している。寄り前に発表された指標に対する反応は鈍かった。
4月の全国消費者物価指数(生鮮食品を除く、コアCPI)は、日銀試算の増税分(1.7ポイント)を除くとプラス1.5%となり、3月の1.3%から拡大。4月の鉱工業生産指数速報は前月比2.5%低下となり、ロイターの事前予測を下回った。
一方、政府は29日、日本人拉致(らち)被害者の安否を再調査することで北朝鮮と合意したと発表。日朝協議が進展したかたちだが、BNPパリバ証券・株式・派生商品統括本部長の岡澤恭弥氏は、「安倍首相が支持率を上げる目的で、伝家の宝刀の北朝鮮問題に手を付けてきたという印象。6月の成長戦略の中身が期待できないということの裏返しではないか」とみており、短期的な株価への影響としてはむしろマイナスだと指摘した。
寄り付き 前営業日比
日経平均<.N225> 14707.66 +25.94
日経平均先物中心限月<2JNIc1> 14710 +20