ドイツのファッションブランド、ヒューゴ・ボス<BOSSn.DE>も2.5%の下落。プライベート・エクイティグループのペルミラ<PERM.UL>が機関投資家と組んで、ヒューゴ株の5.6%を保有したとの情報が材料視された。

一方、通信のテレコム・イタリア<TUT.MI>は4%の上昇。ゴールドマン・サックスが目標株価を引き上げたことが好感された。

<ユーロ圏債券> スペイン国債利回りが過去最低を更新した。弱い融資データや欧州中央銀行(ECB)当局者の発言を受けて、ECBが近く追加緩和を実施するとの期待が高まった。

ECBの追加緩和観測に加え、欧州議会選挙での欧州連合(EU)懐疑派の躍進が脆弱な国の経済改革を阻害するとの懸念が後退しており、ユーロ圏国債は今週に入り総じて上昇基調となっている。

メルシュ専務理事はこの日、低いインフレ率と信用の伸びに対処するため、来週6月5日の理事会では複数の措置を打ち出す可能性があるとの見方を示した。ただ、措置の実施時期はそれぞれ異なる可能性があるとしている。

前日にはドラギECB総裁、理事会メンバーのノボトニー・オーストリア中銀総裁が追加緩和を示唆する発言を行っている。

4月のユーロ圏マネーサプライM3伸び率は前年比0.8%と、 前月から伸びが鈍化したほか、民間部門向け貸し出しも前年比1.8%減少した。

また5月の独失業者数が市場予想に反し増加し、過去5年で最大の増加数となったこともECBの追加緩和観測を一段と強めた。

ロイター・データによると、スペイン10年債<ES10YT=RR>利回りは8ベーシスポイント(bp)低下の2.80%と、過去最低を更新した。

イタリア10年債<IT10YT=RR>利回りも7bp低下し2.91%となった。

トレードウェブのデータによると、独10年債<DE10YT=TWEB>利回りは5bp低下し、年初来の低水準となる1.29%をつけた。さえない30年債入札は材料視されなかった。

ドイツが実施した30年債入札は、前週の10年債に続き札割れとなった。利回りが極めて低水準にあることが嫌気されており、ドイツ国債入札の札割れは今年に入り5度目。