東京株式市場で日経平均は4日続伸。日経平均は一時140円超上昇したが、大引けにかけては利益確定売りに押され、上げ幅を急速に縮小した。結局、前日比34円高まで押し返され、200日移動平均線(1万4650円90銭=27日)も下回って取引を終えた。

前日の米国株式市場は休場だったが、ドイツやフランスなど欧州株式市場が総じて上昇し、投資家心理の改善につながった。小反落で始まった日経平均だったが、その後は直近の急ピッチな上昇を受けて売り方の買い戻しに拍車がかかり、一時は1カ月半ぶりの水準となる1万4700円台でもみあい展開となった。

取引時間中は200日移動平均線を上抜けたことから、「上昇の勢いがある」(国内証券)との声が出ていたが、大引け直前に利食い売り圧力が強まり、一気に上げ幅を縮小した。

足元での日経平均は5営業日で600円近く上昇しており、短期的には過熱感も出ているとの指摘もある。また、「国内に材料が乏しい中、すでに来週の5月米雇用統計に向けて売買を手控え始めた投資家もいる」(国内証券)という。東証1部の売買代金は1兆7027億円と、14営業日連続の2兆円割れとなった。

個別銘柄では、富士重工業<7270.T>が続伸。今後3年間の累計営業利益が当初の計画より1000億─2000億円程度上積みされる公算が大きいとの一部報道が材料視された。

半面、ユニチカ<3103.T>は軟調。26日に取引金融機関に対し金融支援を要請したと発表。事業環境の厳しさがあらためて意識された。

東証1部騰落数は、値上がり796銘柄に対し、値下がりが845銘柄、変わらずが171銘柄だった。

日経平均<.N225>

終値      14636.52 +34.00

寄り付き    14589.79

安値/高値   14588.68─14744.16

TOPIX<.TOPX>

終値       1195.11 +0.42

寄り付き     1194.34

安値/高値    1193.97─1204.73

東証出来高(万株) 197450

東証売買代金(億円) 17027.22