半面、米ネットワーク機器大手シスコシステムズ<CSCO.O>は6.0%上昇。前日発表した2─4月期決算で売上高が市場予想ほど落ち込まなかったことから買われた。
中小型株のラッセル2000指数<.TOY>は0.7%低下。一時は3月初旬につけた過去最高値(終値ベース)からの下落率が調整局面入りとされる10%を超えた。
主要3指数がそろって2日連続で下げ、S&P総合500種・Emini先物の商いが膨らんでいることから、市場では売りの流れが続くとの見方が一部で浮上している。
プラチナム・パートナーズのプレジデント、ウリ・ランデスマン氏は「(株式相場は)天井を形成し始めている。小型株は売り込まれており、リスクが高いと受け止められているところから逃げ出す動きが続くだろう」と述べた。
一方、サラーン・キャピタルのアダム・サラーン最高経営責任者(CEO)は、ラッセル2000の下落について「市場の今後の方向を指し示しているのか、一時的なものか、まだはっきりしない」とした。
この日発表の米経済指標は強弱まちまち。新規失業保険週間申請件数は約7年ぶりの水準に減少、4月の消費者物価指数(CPI)は10カ月ぶりの伸びを記録し、景気の復調を示した。しかし4月の鉱工業生産指数は約1年半ぶりの大幅な落ち込みとなり、 冬季に減速した米経済が急回復するとの期待に水を差した。