<金先物> ドル高・ユーロ安などを材料に売られ、小反落した。中心限月6月物は前日終値比1.00ドル安の1オンス=1294.80ドルで終了。電子取引のレンジは、1289.10─1299.00ドルだった。

4月の米小売売上高は前月比0.1%増にとどまり、市場予想(ロイター通信調べ)の0.4%増を大きく下回った。このため、金塊は立会取引の開始直後に急伸した。

しかし、買いが一巡すると相場は上げ幅を縮小し、前日終値近辺でのもみ合いに転じた。ドイツ連銀がECBによる追加緩和を容認すると伝えられたことから、外国為替市場でドルがユーロに対して上昇。ドル建てで取引される金塊の割高感につながった。

<米原油先物> 米原油在庫の減少予想を受けて続伸した。米国産標準油種WTIの中心限月6月物は、前日終値比1.11ドル高の1バレル=101.70ドルと、終値ベースで4月24日(101.94ドル)以来2週間半ぶりの高値で終了。7月物も1.11ドル高の101.05ドルで引けた。

ロイター通信の拡大調査によると、9日までの1週間の米原油在庫は前週比10万バレル減と2週連続で減少する見通し。原油在庫はこのところ、過去最高水準に達していただけに、在庫積み増し傾向に歯止めが掛かったとの見方が浮上。米石油協会(API)と米エネルギー情報局(EIA)の週報の公表をそれぞれ今夕と翌14日朝に控え、原油を買う動きが活発化した。