三菱ケミカルホールディングス<4188.T>は13日、大陽日酸<4091.T>に対して株式公開買い付け(TOB)を実施すると発表した。1株1030円で、大陽日酸の議決権の過半数の取得を目指す。大陽日酸は、連結子会社となる。

両社は、それぞれが保有する販売チャネルの相互活用で具体的な検討を進めるほか、海外事業の拡大などを進める。

大陽日酸はTOBに賛同する予定。TOBは、国内外の競争法に基づく必要な手続きなど一定の条件をクリアして以降に開始されるため、11月上旬をめどとしている。TOB成立後も大陽日酸の上場は維持する方針。

現在、三菱ケミHDは、三菱化学分と合わせて、大陽日酸の発行済み株式数の26.97%を所有している。買い付け予定数の上限は1億0407万9476株で、すでに保有している分と合わせて発行済み株式総数の51.0%とする。一方、現在保有している株数と合せて、議決権の過半数を保有することとなる株数9974万8549株を下限とした。

三菱ケミHDの財務アドバイザー(FA)はJPモルガン証券、大陽日酸はみずほ証券。TOB価格の1030円は、12日終値802円に対して28.43%、1カ月の終値単純平均値に対して26.38%のプレミアムが付いている。