<為替> 欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁が、6月にも追加金融緩和に踏み切る可能性を示唆したことで、ドルがユーロに対して上昇した。

ユーロ/ドル<EUR=>は0.26%下落の1.3874ドルだった。早い時間帯につけた約2年半ぶりの高値となる1.3992ドルから反落した。ドル/円<JPY=>は0.14%上昇の101.75円。主要6通貨に対するドル指数<.DXY>は0.15%上昇の79.32だった。

ドラギ総裁は8日の記者会見で、6月時点の経済見通しに基づいてECB理事会がさらなる緩和策を講じる準備があるとした。市場関係者はECBが物価上昇率の見通しを下方修正するとみており、その場合、追加の流動性供給や利下げなどの景気刺激策が採用される可能性がある。

<株式> ロンドン株式市場は、FT100種総合株価指数<.FTSE>が42.81ポイント(0.63%)高の6839.25と、2月24日以来の高値で取引を終えた。銀行大手のバークレイズ<BARC.L>がリストラ計画を発表したことや、欧州中央銀行(ECB)が追加緩和に踏み切る可能性を示唆したことが好感された。

バークレイズは、3年で社員1万9000人を削減するほか、非中核資産を管理・売却する「バッドバンク」を創設すると発表したことを受け、株価が7.9%上昇。FT100種の中で最も大幅な伸びとなった。