独10年債<DE10YT=RR>利回りは3bp低下の1.45%。今週につけた11年ぶり低水準に迫った。

ECBは今回の理事会で、主要政策金利であるリファイナンス金利を0.25%に、下限金利の中銀預金金利を0.0%に、上限金利の限界貸出金利を0.75%に、それぞれ据え置いた。ただドラギ総裁は理事会後の記者会見で、「理事会は次回行動することに違和感はないが、その前に6月初旬に公表されるスタッフ予想の内容を見極めたい」と述べた。

コメルツ銀行のストラテジスト、デビッド・シュナウツ氏は、「ドラギ総裁は明白に6月(の緩和)の可能性について語った。従来よりも明らかな示唆だったため、ユーロ圏債券に買いが入った」と述べた。

ECBが低インフレ状況に対処するためにいずれは緩和に動くとの見方が出ていることにより、年初からユーロ圏債券の利回りが低下する傾向が続いている。

市場ではECBがリファイナンス金利を引き下げると同時に、中銀預金金利をマイナス圏に引き下げるとの予想が出ている。

このほか、ECBは国債買い入れの不胎化を停止する可能性があるとの見方も出ている。不胎化が停止されれば、銀行システム内の流動性は1675億ユーロ増加する。