<為替> ドルが総じて上昇。米連邦準備理事会(FRB)のイエレン議長が米議会の公聴会で引き続きハト派的な姿勢を示したが、こうした発言がドル相場を押し下げる効果は薄れてきたとの見方から、ドル売りポジションを解消する動きが広がった。
イエレン議長は上下両院経済合同委員会の公聴会で証言し、労働市場にみられる「大幅な」スラック(需給の緩み)と低水準のインフレを踏まえると、高水準の金融緩和が正当化されると主張した。
ドルに対する下向きの心理は大方、相場に織り込み済みであるとの見方から、投資家は、朝方からドル売りポジションの解消を開始。この動きを受けてドルは、イエレン議長の証言前から対ユーロでの下げ幅を縮小していた。議長の証言内容公表後に米国債利回りが長期ゾーンで若干上昇したこともドル相場を下支えした。
<債券> 30年債を除く大半の国債価格が上昇。イエレンFRB議長が議会証言で「高水準の金融緩和が引き続き正当化される」との見解を示したことを受けた動き。イエレン議長は証言で、労働市場はかなりの改善を遂げたとしつつも、住宅市場の軟調な動向や地政学的な緊張が米経済へのリスクと指摘した。