金曜日の下げの説明として、ウクライナ情勢の緊迫化を挙げる市場関係者もいますが、むしろ重要な点は、ここ数年相場のけん引役を務めてきたネット株やバイオ株が続々と崩れている点だと思います。
売り叩かれた銘柄の中にはフェイスブック(ティッカーシンボル:FB)のように決算自体に何も問題がなかった企業も含まれています。
このため市場関係者は「これまで投資家が見て見ぬフリをしてきたバリュエーション(株価評価)の問題に、とうとう向き合わざるを得なくなった」と受け止めています。
実際、一部のネット株のバリュエーションは1990年代のドットコム・バブルを彷彿とさせるような馬鹿げた評価になっています。
もともとこれらの株に乗っている投資家の多くは「モメンタム・プレーヤー」と呼ばれる、値動きの良さに惚れて投資する目先筋です。
するとチャートのカタチが悪くなり、モメンタムが失われてしまえば、もはやそんな株には用は無いわけで、怖くなった投資家が、我先に出口を目指す展開になっているのです。
上のバリュエーションのグラフからもわかるとおり、これらの銘柄は今から株価が半値になったところでまだ割安感は出ません。