<金先物> ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金塊先物相場は、低調な米経済指標や投資家のリスク回避姿勢の強まりを背景に買われ、4営業日ぶりに反発した。米商務省が発表した3月の新築住宅販売件数は市場予想を大きく下回った。これを受けて、米早期利上げ観測が後退し金が買われた。また、ウクライナ・ロシア間の緊張が再び高まる気配を見せていることから、地政学的リスクへの警戒感が強まり、金相場を支えた面もあった。ただ、中国の需要鈍化観測などから金相場の先安観は根強く、上値の重い展開だった。
<米原油先物> ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場 は、米エネルギー情報局(EIA)週報で原油在庫が積み上がったことを嫌気し、続落した。この日中心限月に繰り上がった米国産標準油種WTIの6月物は、前日比0.31ド ル安の1バレル=101.44ドルで終了。取引序盤は買いが先行。しかし、週報が発表されると一気に売りが膨らみ、101ドル台 前半に下落した。18日までの1週間の米原油在庫は市場予想を上回り、在庫水準 としては1982年の集計開始以来の最高となった。ただ、WTI原油の受け渡し拠点、オクラホマ州クッシングの在庫は2009年以来4 年半ぶりの水準に減少。このほか、ウクライナ情勢の緊迫化も支援材料となって、その後 は101ドル台後半を中心に売り買いが交錯した。