個人的に一番好きなとんこつラーメン。
個人的に一番好きなとんこつラーメン。
みんなあれだろう、なんか食べる時に写真を撮ってSNSにアップするだろう。いいね! ってたくさん言われると嬉しいだろう。でも、味について書こうとすると「普通に美味しい」とか書いちゃうだろう。
味について書くのって結構難しい。という事で、今回は食べ物の味を文章にする方法を書いてみようと思います。これでも、8年くらい雑誌で食べ比べの連載やってたんだぜ。
【定型パターンがあるんですよ】
食べ物の味について文章を書く場合、大体はパターンがある。それに従って書けばいいので慣れちゃうと難しい作業ではない。では、とんこつラーメンを例にして1つ書いてみよう。
しばらく日本橋店の『だぶるらーめん』、720円。
しばらく日本橋店の『だぶるらーめん』、720円。
【日本橋しばらくのだぶるらーめん720円】
(起)まだまだ寒い日が続く今日の頃。お昼に入ったのは、水天宮の近くにある博多ラーメンの『しばらく』。鉄で出来た重い引き戸を開けて店内へ。
2階にテーブル席、1階はカウンター席である。カウンターには紅ショウガ、スリゴマ、柚子胡椒、スープのタレなどが常備されている。
(承)食券で注文したのは『だぶるらーめん』720円。名前の通り麺が2玉入っている。途中で替え玉を頼む面倒がないし、なぜか替え玉を頼む場合より10円安い。
(転)3分ほどでカウンター越しに到着、まずはスープをすする。白く濁った豚骨スープは脂少なめ、豚骨臭はしっかりしてあるがアッサリしている。飲み干したいスープである。
麺を引き上げた写真は麺類の定番構図。斜め上から撮る。
麺を引き上げた写真は麺類の定番構図。斜め上から撮る。
麺は細めでストレート。とんこつラーメンはこうでなくちゃ。ザクザクした食感が心地良く、スープとの相性も良い。
博多ラーメンは替え玉前提でボリューム抑えめなのが普通だが、替え玉をするとどうしてもスープの味が薄くなる。その点、最後まで一定の味で食べられるだぶるらーめんは素晴らしい。
具をアップにする構図も良い。
具をアップにする構図も良い。
具はチャーシュー、キクラゲ、青ネギ。チャーシューは脂身少なめだがよく煮込まれて柔らかい。キクラゲはコリコリして食感にアクセントを与えてくれる。
スープ、麺、具、全てが僕好みの博多ラーメンである。どんぶりの端に柚子胡椒を乗せておいて、後半は柚子胡椒とすりごまで味を変化させながら食べるのが好きだ。
(結)昨今、旨味レベルが上がりすぎているラーメン業界からしたら普通の豚骨ラーメンと捉えられるかもしれない。が、このアッサリしたとんこつラーメンこそ食べ続けられる味なのだ。ランチタイムに通いたくなる名店である。
【要は起承転結である】
今更起承転結かよ! というくらい文章の基本中の基本だが、やっぱり基本は大事である。全体の構造は起承転結としたい。
1.店やメニューの情報(起)
2.何を注文したか(承)
3.味など食べた物の情報(転)
4.まとめ(結)
転の部分が核心なので長くなってしまうのは仕方ないところだろう。だが、fecebookに投稿するのはよくてもTwitterには載せられない。その場合は大胆に短くしちゃえばいいのだ。
右上の添えているのが柚子胡椒。本来は餃子用みたいだが、僕はラーメンにも使っている。
右上の添えているのが柚子胡椒。本来は餃子用みたいだが、僕はラーメンにも使っている。
【Twitter用に短くするとこんな具合】
『豚骨ラーメンなら水天宮前の『しばらく』が好き。豚骨臭のわりにアッサリした白濁スープにストレートの細麺が最高だ! だぶるらーめんならザクザク食感の麺を通常の2倍楽しめちゃって720円。具はチャーシューとキクラゲ、あと青ネギ。今日のお昼に食べたけどまた行きたい! 』
これで130文字である。起承転結を分解するとこうなる。
(起)
豚骨ラーメンなら水天宮前の『しばらく』が好き。
(承)
豚骨臭のわりにアッサリした白濁スープにストレートの細麺が最高だ!