<ユーロ圏債券> 2012年のデフォルト(債務不履行)以降初の国債発行となったギリシャ5年物新発債の利回りが、発行時の水準を下回った。

発行時におう盛な需要を集めた5年債だったが、流通市場では利益確定の売りに押され、今週に入り利回りは5.1%に上昇。ギリシャの市場復帰は資金の引き揚げも速いヘッジファンドの動向に左右されるとの懸念が上がっていた。

だがこの日は利回りが14ベーシスポイント(bp)低下の4.82%と、発行時の4.95%を下回り、ギリシャが将来的に、より安定した投資家基盤から資金を調達できる可能性を示した。

ギリシャ10年債利回りは6.09%をつけた。

ギリシャ国債利回りの動きについて、アナリストはユーロ圏の他の低格付け国債の動きに沿ったものだと指摘している。イタリア、スペイン、ポルトガル、アイルランドの国債利回りも数年ぶりの低水準、もしくは過去最低近辺で推移した。