11日の東京市場は、日経平均<.N225>が一時、前日比400円を超える下落となり、1万4000円を割り込んだ。前日の米株安や市場から注目されているファーストリテイリング<9983.T>が2014年8月期の連結当期純利益見通しを下方修正したことなどが嫌気されたほか、日銀の追加緩和期待後退も影響しているという。

市場では「ハイテク、バイオなど米モメンタム株の下落を受けて、日本株も成長期待の高い銘柄を中心に売り圧力が強くなっている。米雇用指標の改善が進み、米金利上昇のタイミングが早まるとの観測も浮上、短期筋が資金を引き上げているようだ」(国内証券)という。

カブドットコム証券・マーケットアナリストの山田勉氏は「市場で高まっていた日銀の追加緩和期待は、黒田総裁の9日の会見後、後退というよりも喪失してしまったと言えるだろう。特に海外投資家が、いったん追加緩和期待が失われたことを嫌気し、日経平均の下げにつながっている」と話している。

ドル/円は10日の海外市場で一時、101円前半まで円高が進んだ。東京市場に入って持ち直し、101円半ばで推移している。

株価の大きな下げに対してドル/円が比較的底堅いのは、潜在的な円買い圧力の後退も一因となっているようだ。IG証券のマーケット・アナリスト、石川順一氏は「金融政策の方向性の違いにともなう日米金利差の拡大観測、日本の経常収支の悪化などがボディブローのように効いている」と指摘する。また、101.20円に厚めのドル買い注文が並んでいることもドル/円を下支えしているという。