アステック・アナリティクスのマーケット・アナリスト、カール・ルームス氏は「空売り筋はこれらの銘柄から撤退し、ポジションを手じまっていることと、新規ポジションの構築を手控えていることがうかがえる。彼らは株価の値下がりでもうける機会があると予想していないように思われる」と述べた。
今後数週間に出てくる企業業績は、株価動向の鍵を握るだろう。第1・四半期の企業増益率予想は切り下がり続けているとはいえ、主に厳しく長かった寒波が影響している。トムソン・ロイターによると、第2・四半期の増益率予想は直近で8.3%と、年初時点の9.7%よりは低いが比較的底堅い。
ローゼンブラット・セキュリティーズのマネジングディレクター、ゴードン・チャーロップ氏は「業績が予想をある程度下回り、見通しが下方修正されるようなら、今の(売り局面)は続いていく恐れがある」とみている。
それでも、バンク・オブ・アメリカ・メリルリンチのエコノミストチームは、米経済は今後3四半期は3─3.5%のペースで成長すると予想。自動車販売や住宅市場に関する最近のデータでも、米経済がこれから明るさを増していくとの見通しが示されている。