7日の欧州株式市場は反落。買収失敗のニュースを受け仏複合企業ブイグ<BOUY.PA>や通信イリアド<ILD.PA>が売られ、全体を押し下げた。

FTSEユーロファースト300種指数<.FTEU3>は16.88ポイント(1.25%)安の1335.90。前週末につけた5年半ぶりの高値から下落し、1カ月ぶりに大幅な下げを記録した。

DJユーロSTOXX50種指数<.STOXX50E>は44.36ポイント(1.37%)安の3185.97。

仏メディア大手ビベンディ<VIV.PA>は電話子会社SFRについて、ケーブルテレビ大手ヌメリカブル<NUME.PA>による買収提案を受諾したと発表。これにより、1カ月にわたり繰り広げられていたブイグ傘下の通信会社ブイグ・テレコムとの買収合戦に終止符が打たれた。

ブイグ・テレコムは、SFR買収が実現すれば、保有する移動通信網と周波数の一部をイリアドに売却することになっていた。

ブイグは6%、イリアドは5.5%それぞれ下落した。

イリアドの下げに圧迫され、STOXX欧州600ハイテク株<.SX8P>は2%安となった。

一方、ヌメリカブルは14.8%急上昇した。

ウクライナ情勢への懸念もくすぶる。ウクライナ東部ドネツクで州庁舎を占拠していた親ロシア派のデモ隊が「ドネツク人民共和国」の樹立を宣言したとのニュースが伝わる中、ロシアへのエクスポージャーが大きいライファイゼン・バンク・インターナショナル<RBIV.VI>は4.1%下落した。

ユーロSTOXX50ボラティリティ指数<.V2TX>は10.5%急上昇し、リスク回避の動きが高まっていることを示唆した。