電通<4324、株価 - チャート>の14年3月期予想の連結経常利益は前期比22.7%増の724億円。世界80カ所以上に拠点を持つ広告代理店「イージス」(英国・ロンドン、3月に電通イージス・ネットワークに商号を変更)の買収効果に加え、国内では景気回復が追い風となり、大手顧客を中心に広告需要が盛り上がり、第4四半期には、増税前の駆け込み需要、さらにソチ五輪に絡む需要も寄与。市場では、増額が期待される銘柄のひとつとの見方が広がっている。
「イージスグループ」とは、互いのビジョンと戦略を共有し、グローバルな事業基盤の拡大、クライアントに提供するサービス拡充、総合的なデジタルソリューションの強化を図る。「クライアント数はイージスが約5000社、当社が約6000社だが、グローバルで重なる部分が少なく、相乗効果が発揮できる」(広報1部)という。
15年3月期も好業績が持続する見通し。6月に開催されるサッカーW杯が追い風となるほか、電通イージス・ネットワークの展開力増などが期待される。4月1日付で、アジアを中心にグローバル市場でコンテンツビジネスを推進する専門組織を発足した効果も収益面に寄与してくる見通し。
14年3月期の決算発表は5月13日を予定している。
4日の終値は、前日比80円高の4025円。