26日の欧州株式市場は続伸して取引を終えた。ウクライナをめぐる緊張が和らぎ、米景気指標が好調だったことを好感した。
FTSEユーロファースト300種指数<.FTEU3>は8.55ポイント(0.65%)高の1319.38。今月半ば以降、3.3%上昇した。
DJユーロSTOXX50種指数<.STOXX50E>は33.53ポイント(1.08%)高の3130.17。
米国と同盟国が追加経済制裁の発動を見送ることで合意し、西側諸国とロシア間の緊張が和らいだ。
ロシアへのエクスポージャーが大きい銘柄の上げが目立った。フィンランドのタイヤメーカー、ノキアン・レンカート<NRE1V.HE>が2.8%、オーストリアの銀行、ライファイゼン・バンク・インターナショナル<RBIV.VI>は1.3%それぞれ上昇した。
米国では、2月の耐久財受注が3カ月ぶりにプラスとなったほか、3月の総合購買担当者景気指数(PMI)速報値も上昇した。
米経済へのエクスポージャーが大きい銘柄が大きく値上がりした。「レイバン」ブランドのサングラス、メガネを販売する、イタリアのルックスオティカ<LUX.MI>が2.9%高、広告大手の仏ピュブリシス・グループ<PUBP.PA>も2.4%上昇した。
スペイン株が他市場をアウトパフォームした。サンタンデール銀行<SAN.MC>や、銀行のBBVA<BBVA.MC>はいずれも2.1%上昇した。スペイン銀行(中央銀行)が、今年の国内総生産(GDP)伸び率は1.2%に回復するとの見通しを示したことが追い風となった。
フィデリティ・ワールドワイド・インベストメントの欧州株式責任者、パラス・アナンド氏は、債券市場から投資資金が流出、欧州株への需要が増大して、株価がさらに大きく上昇する可能性があるとの見方を示した。