ロシアへのエクスポージャーが大きい銘柄の上げが目立った。フィンランドのタイヤメーカー、ノキアン・レンカート<NRE1V.HE>が2.8%、オーストリアの銀行、ライファイゼン・バンク・インターナショナル<RBIV.VI>は1.3%それぞれ上昇した。

米国では、2月の耐久財受注が3カ月ぶりにプラスとなったほか、3月の総合購買担当者景気指数(PMI)速報値も上昇した。

米経済へのエクスポージャーが大きい銘柄が大きく値上がりした。「レイバン」ブランドのサングラス、メガネを販売する、イタリアのルックスオティカ<LUX.MI>が2.9%高、広告大手の仏ピュブリシス・グループ<PUBP.PA>も2.4%上昇した。

スペイン株が他市場をアウトパフォームした。サンタンデール銀行<SAN.MC>や、銀行のBBVA<BBVA.MC>はいずれも2.1%上昇した。スペイン銀行(中央銀行)が、今年の国内総生産(GDP)伸び率は1.2%に回復するとの見通しを示したことが追い風となった。

フィデリティ・ワールドワイド・インベストメントの欧州株式責任者、パラス・アナンド氏は、債券市場から投資資金が流出、欧州株への需要が増大して、株価がさらに大きく上昇する可能性があるとの見方を示した。

<ユーロ圏債券> 欧州中央銀行(ECB)当局者のハト派発言を受け、独連邦債利回りが低下。2年物の独連邦債と米国債の利回り格差は31ベーシスポイント(bp)と2012年12月中旬以来、約1年3カ月ぶりの水準に拡大した。

欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのバイトマン独連銀総裁は、ユーロ高を抑えるための措置としてマイナス金利は一つの選択肢となるほか、銀行が保有するローンなどの資産買い入れも問題外とはいえないとの見方を示した。

クレディ・アグリコルの金利ストラテジスト、オルランド・グリーン氏は、2年物の米独国債利回り格差が今後50bpと、金融危機前となる2007年半ば以来の水準まで拡大する可能性があると指摘した。

ただ、市場では、ECBによる資産買い入れは依然として最終的な手段にすぎず、ハードルは高いとの声も根強い。

10年債の独連邦債利回りは1bp低下し1.57%。

周辺国債では、スペインやイタリアの10年国債利回りが4─5bp低下した。