TOTO<5332、株価 - チャート>は、14年3月期予想の連結経常利益が前期比86.0%増の485億円。「アベノミクス効果に伴う株高などで戸建て、マンション、各種ビルなどパブリック物件のリモデルが好調に推移している」(広報部)という。売上高全体に占めるリモデルの割合は3分の2で、残り3分の1が新築向け。バスやキッチン、洗面空間のリモデルも堅調に推移している。
海外は、09年に進出した欧州市場での赤字が続くなか、中国市場がけん引。米国市場ではリーマン・ショック後の赤字から脱却し、持ち直しの動きを強めている。海外で水は貴重な資源で、節水型トイレへの関心は高く、引き合いも多いという。20年の東京夏季五輪など海外からの日本への観光客増加は、節水型トイレやウォシュレットといった同社の高い技術力をPRする良いきっかけ作りとなる可能性がある。
同時に、五輪を前にした都市再開発などで駅や公共施設向けの多目的トイレの普及拡大も見込まれ、15年3月期も堅調な決算が想定される。期末配当は2円増配の10円(年間6円増配の20円)を予定。予想配当利回りは年1.5%前後。225採用銘柄で、日経平均株価との連動性は高い。全般相場がこう着感を脱せば、リバウンドの動きを強めてきそうだ。
17日の終値は、前週末比20円安の1315円。