黒田電気<7517、株価 - チャート>は電気材料、一般電子部品、半導体、ならびに機械装置を扱う独立系商社。エレクトロニクス業界を中心に、生産用部品・材料のサプライヤーとして、一貫した顧客密着型のビジネスも展開。国内36拠点、海外で14カ国32拠点を結ぶなどグローバル・ネットワークを構築している。

今週11日、南開工業株式会社(本社・神奈川県南足柄市)との間で、同社が保有する米国の自動車用プラスティック射出成型部品メーカーの全株式を取得することで合意。「米国、メキシコでの自動車部品産業に本格的に参入し、同地域での事業基盤の一層の強化を図る予定」(経営企画室)という。

米国ではすでに商社機能としての拠点を有しているが、今回の株式取得で、メーカー機能が加わる。中期計画では、自動車の製造分野に力を注ぐとの方針を掲げている。これまで中国やインドネシア、ベトナムで自動車の製造に関連したビジネスで実績を積み上げており、今回の株式取得もその流れの一環という。

足元の業績は好調。スマートフォンやタブレットを中心とした情報通信関連分野の販売が好調で、14年3月期第3四半期(13年4-12月)の連結経常利益は前年同期比56.8%増の67億2800万円。通期予想(前期比29.5%増の85億円)に対する業績進ちょく率は79.2%と高く増額余地を残す。15年3月期は商社機能に加え、採算の高い海外での自動車製造関連の売上高構成比も高まり、好調な決算が期待される。

14日の終値は、前日比35円安の1662円。