みなさん、ドラえもんやのび太くんといっしょにマンガのお勉強をして、いかがでしたか? マンガを描くこつ。 マンガを描くときに何が必要か? そして、何が大切か? 読んでいるとちゅうで、「ん、これは何のことを言っているのかな?」と、頭を悩ませることは、ほとんどなかったと思います。それは「大切なことが、とてもわかりやすくかかれていた」からです。 

 頭で「わかる」と、次に「考える」ようになります。わからなければ、考えるところまでたどりつけないのです。 藤子先生は、読む人がきちんと「考える」ところまでたどりつけるように、わからせてくれたのです。 むつかしいことを、むつかしく言うのはかんたんです。 むつかしいことを、やさしくわかりやすく言うのは、とてもむつかしいのです。 

 日本人の大人には、たいしてむつかしくないことを、とてもむつかしそうに言うことが「かっこいいことだ」とカンちがいしている人が多いようです。だから「わかりやすいもの」を、すこしバカにしてしまうくせがあります。本でも映画でもマンガでもわかりやすく描かれていると「子供っぽい」と、きめてしまいがちなのです。