「たまたまファンから貰ったボードレールの『悪の華』という詩集を開いたんだよね。で、そこに書かれてあった詩の一節にこんな言葉が綴られていたんだ。『男性美とは、"神秘"と"復讐"なのである』と。 その時、パァーッと視界が開けたような気がしてね。そうか"復讐"してやればいいんだと思った。それまでの俺は、自分から離れていったいろんな人間の気持ちを理解しようとばかり考えていたんだ。(略)でも、その行為自体、自分自身を傷つけていたんだ。俺を否定している人間も理解する、また、自分をも肯定しようとしていたら最後は精神が分裂するしかなくなるからね。 だったら"復讐"しよう、と。いや、別に誰かに対して本当に"復讐"するのではなくて、そう思うことで自分の気持ちをラクにしようと願ったんだ」