「『ひとりぼっち』になれたからこそ、俺は"復讐"できるんだとも思った。要するに、リングスを立ち上げ、ひとりで闘うということは自分自身の"復讐"を成功させることにも繋がるんだと勝手に気分を盛り上げていた。(略)たとえ潰れたとしても"前田はひとりでは何もできない"と思っている連中に"ざまあみろ"と胸を張ることができると思った。『ひとりぼっち』でもせめて大会場で闘うことができたら、俺の"復讐"は成功するんだと信じていたんだ。 この時点で、完全に俺の澱んでいた気持ちは吹っ切れ旗揚げに向けて精神も肉体もスパートすることができた」