香港株式市場は続落して前場の取引を終えた。一時は2カ月ぶりの安値を付けた。前日閉幕した中国共産党の重要会議「三中全会」は改革に関する具体的な内容に乏しかったと受け止められ、投資家の失望売りを誘った。

ハンセン指数<.HSI>は296.11ポイント(1.29%)安の2万2605.30。一時、取引時間中としては9月5日以来となる安値を付けた。

ハンセン中国企業株指数(H株指数)<.HSCE>は203.65ポイント(1.93%)安の1万0357.96。

中国株式市場は反落して前引け。

上海総合指数<.SSEC>は17.088ポイント(0.80%)安の2109.684。

大型株中心で深セン上場銘柄を含む滬深300指数<.CSI300>は25.891ポイント(1.11%)安の2314.109。

中国本土系銀行株の下げがきつかったほか、投資家らは中国国有企業株に対して持っていたロングポジション解消に動いた。

三中全会が改革に向けた具体策に欠ける内容となったことを受け、交銀国際チーフストラテジストの洪コウ氏は、中国本土の景気減速を示すデータや、米緩和策縮小が予想よりも早く開始される可能性が浮上する中、世界的な売りに投資家らは短期的に備える必要があると指摘した。

時価総額で世界最大の銀行、中国工商銀行(ICBC)<1398.HK><601398.SS>は香港市場で2.8%安、上海市場で0.5%安。

中国銀行業監督管理委員会(銀監会)は13日、9月末時点の銀行の不良債権比率が0.97%と発表した。6月末の0.96%から0.01%ポイント上昇した。

中国石油化工(シノペック)<600028.SS><0386.HK>は香港市場で1.9%安、上海市場で1.7%安。