ボケ防止には「外国語学習」が最適―大学調査

インドとイギリスの大学のによると、2カ国語を操る人は、一つの言葉しか話さない人より認知症になる年齢が遅いことが判明しました。

母国語以外の言葉を操れる人は、1カ国語しかしゃべらない人と比べ、平均4.5年認知症を患う時期が遅いといいます。

「バイリンガル能力は認知症のリスクを消し去るものではありませんが、発症を大幅に遅らせることができます」とジャーナル『Neurilogy』に発表されたこの調査を担当した一人である英エディンバラ大学のトーマス・バク博士は述べています。

さらに、認知症を遅らせる要因は2ヶ国語以上の言語能力であって、教育レベルや収入は関係が無いとか。

共同調査を行ったインドのニザムメディカルサイエンス研究所のスバルナ・アラディ氏によれば、今回対象となった648人の認知症を持つインド人のうち、400人近くは2言語、または3言語を話せる人でしたが、多くは読み書きができなかったといいます。

今回の結果は、他の調査で言われているような教育のレベルは認知症の発症に十分な影響を及ぼすものではないとアラディ氏。むしろ、言葉を操ること自体が脳にとっては、体にとっての水泳と同じことだといいます。つまり、水泳が全身を満遍なく鍛えるスポーツであるように、言語学習が脳全体のエクササイズとなってるのです。

特に言語をスイッチする際に、脳では異なる単語と音、構文の切り替えを行うため、脳あらゆる部位が活動することになります。

生まれながれにしてバイリンガルとして育つ人は別として、学校や大人になって外国語を学ぶ人にとりこの“外国語学習の恩恵”は授かれないのか?と言う問いに対し、バク氏は「遅すぎることはないと思う」とコメント。今後、バク氏とアラディ氏は外国語を習いはじめるタイミングと認知症の関連についてさらに調査を進めていくとしています。

参考:Worried About Dementia? Learn a Second Language
http://www.livescience.com/41002-worried-about-dementia-learn-a-second-language.html