12日後場の日経平均株価は前日比318円84銭高の1万4588円68銭と大幅続伸し、高値引け。終値の1万4500円台回復は10月30日(1万4502円35銭)以来、8営業日ぶり。値上がり銘柄数は全体の84%を占め、広範囲に物色された。後場寄り付き直後は売買交錯に小動きだったが、株価指数先物の大口買いをきっかけに上げ幅を拡大。午後零時47分に1万4550円02銭(前日比280円18銭高)まで上昇した。その後、円安一服感もあり、やや伸び悩む場面もあったが、引けにかけて先物に比較的まとまった買い物が断続的に入り、上げ幅拡大の流れとなった。

東証1部の出来高は25億7541万株。売買代金は2兆1049億円。騰落銘柄数は値上がり1477銘柄、値下がり210銘柄、変わらず70銘柄。

市場からは「為替連動型で先物主導の展開となり、インデックス買いにより、ゲタを履いて上昇した感が強い。カラ売り規制緩和に伴って増加した売り方の踏み上げも勢いを付けた面があり、きょうのところは目先的な動きとみられる」(準大手証券)との声が聞かれた。

業種別では、アイフル<8515、株価 - チャート>、オリックス<8591、株価 - チャート>などのその他金融株や、東京海上<8766、株価 - チャート>、MS&AD<8725、株価 - チャート>などの保険株が上昇。三菱UFJ<8306、株価 - チャート>、三井住友<8316、株価 - チャート>などのメガバンク株も高く、地銀株では、自社株買い発表の紀陽銀行<8370、株価 - チャート>や、千葉銀<8331、株価 - チャート>なども継続物色された。三菱倉<9301、株価 - チャート>、上組<9364、株価 - チャート>などの倉庫運輸関連株や、東建物<8804、株価 - チャート>、住友不<8830、株価 - チャート>などの不動産株も引き続き堅調。LIXILG<5938、株価 - チャート>、東プレ<5975、株価 - チャート>などの金属製品株も引き締まった。ソフトバンク<9984、株価 - チャート>、KDDI<9433、株価 - チャート>などの情報通信株も値を上げた。

個別では、13年12月中間期の連結利益予想と14年6月期の純利益予想を上方修正したアルバック<6728、株価 - チャート>が前場同様にストップ高となり、値上がり率トップを維持。14年3月期の連結利益予想を上方修正し、年間配当4円実施を発表した中越パルプ<3877、株価 - チャート>や、14年3月期の連結利益予想を上方修正したタクマ<6013、株価 - チャート>も上昇。14年9月期連結の減益見通しを受けて朝方急落していたOBARAG<6877、株価 - チャート>はすかさず上げに転じていたが、後場は一段高。アク抜けの格好となった。

半面、個別では、14年3月期の連結業績予想を下方修正したワイエイシイ<6298、株価 - チャート>に売りが継続し、値下がり率トップのまま。14年3月期の連結業績予想を下方修正した太陽誘電<6976、株価 - チャート>や、第1四半期(13年7-9月)連結決算で営業赤字転落の渋谷工<6340、株価 - チャート>、13年12月期の連結業績予想を下方修正(純利益のみ増額)したアサツーDK<9747、株価 - チャート>も値を崩した。14年3月期の連結営業・経常利益予想を下方修正した鹿島<1812、株価 - チャート>と大林組<1802、株価 - チャート>も安い。なお、東証業種別株価指数は33業種すべてが上昇した。