<イエレン氏の公聴会>
市場は、米連邦準備理事会(FRB)の次期議長に指名されたイエレン氏による上院銀行委員会での指名承認公聴会(14日)に関心を寄せている。
「バーナンキ議長がまだ在任中ということもあり、無難なコメントに収まる」(邦銀)との意見がある一方で、同氏が幅広いトピックに関する最新の見解を示すとの予想も出ている。
イエレンFRB副議長は今年3月4日の講演で、米経済活動が潜在水準を大きく下回っていることを踏まえれば、FRBの積極的な金融刺激は正当化されるとの認識を示した。
また、イエレン氏は、米国の失業率が2014年までに7%に穏やかにしか低下しないとの予想を示した。さらに、失業率はパートタイム労働者や就業意欲喪失者を含めておらず、パートタイム労働者や就業希望者を含めた失業率はなお14.4%にとどまっていると指摘した。
バークレイズは8日付の顧客向けリポートで、「FRBの最近の論文に照らすと、イエレン氏は失業率の基準引き下げを支持する可能性がある」と指摘した。また「基準引き下げにコミットする代わりに、自身が注目している労働関連指標(採用率、離職率、雇用者数の伸びなど)を詳細に論じ、基準に達した後の政策見通しについて述べることも考えられる」とした。