12日前場の日経平均株価は前日比240円72銭高の1万4510円56銭と大幅続伸。取引時間中での1万4500円台回復は10月31日(1万4516円08銭)以来、7営業日ぶり。11日のNYダウの連日最高値更新や円安を受け、寄り付きから買いが先行した。円相場が弱含むにつれて株価指数先物主導で一段高となり、午前10時13分に1万4475円29銭(前日比205円45銭高)まで上昇。その後やや伸び悩む場面もあったが、円安基調とともに先物にまとまった買い物が再び入り、午前11時19分には、1万4538円70銭(同268円86銭高)まで上げ幅を広げた。
東証1部の出来高は12億9866万株。売買代金は9996億円。騰落銘柄数は値上がり1395銘柄、値下がり247銘柄、変わらず115銘柄。
市場からは「日銀が発表した10月のマネーストック(通過供給量)速報の伸び率がかなり大きく、これをきっかけに円安が進んだ。円売り・株価指数先物買いの流れに裁定買いを誘発し、上げ幅を広げたが、まだ買い戻しの範囲内とみられる。10月戻り高値に相当する1万4800円台を上限とするボックス的な動きにあり、1万4500円超えからは売り物も出やすくなってくる」(銀行系証券)との声が聞かれた。
業種別では、三菱倉<9301、株価 - チャート>、上組<9364、株価 - チャート>などの倉庫運輸関連株が上昇し、東建物<8804、株価 - チャート>、住友不<8830、株価 - チャート>などの不動産株も堅調。東京海上<8766、株価 - チャート>、MS&AD<8725、株価 - チャート>などの保険株や、オリックス<8591、株価 - チャート>、オリコ<8585、株価 - チャート>などのその他金融株も引き締まった。三菱UFJ<8306、株価 - チャート>、三井住友<8316、株価 - チャート>などのメガバンク株も高く、地銀株では、自社株買い発表の紀陽銀行<8370、株価 - チャート>や、千葉銀<8331、株価 - チャート>なども買われた。LIXILG<5938、株価 - チャート>、東プレ<5975、株価 - チャート>などの金属製品株も物色された。
個別では、13年12月中間期の連結利益予想と14年6月期の純利益予想を上方修正したアルバック<6728、株価 - チャート>がストップ高となり、値上がり率トップ。13年12月期の連結業績予想を上方修正し、期末一括配当2円増額の福田組<1899、株価 - チャート>や、13年12月期の連結利益予想を上方修正した第一パン<2215、株価 - チャート>も急伸。きのうストップ高したランドビジネス<8944、株価 - チャート>も続騰し、ブロードリーフ<3673、株価 - チャート>、日比谷設備<1982、株価 - チャート>などの上げも目立った。
半面、個別では、14年3月期の連結業績予想を下方修正したワイエイシイ<6298、株価 - チャート>が急落し、値下がり率トップ。14年3月期の連結業績予想を下方修正した太陽誘電<6976、株価 - チャート>や、第1四半期(13年7-9月)連結決算で営業赤字転落の渋谷工<6340、株価 - チャート>も値を崩した。13年12月期の連結業績予想を下方修正(純利益のみ増額)したアサツーDK<9747、株価 - チャート>や、14年3月期の連結営業・経常利益予想を下方修正した大王紙<3880、株価 - チャート>も下落。きのうストップ高したヘリオスHD<6927、株価 - チャート>は利益確定売りに押された。なお、東証業種別株価指数は33業種すべてが上昇した。