7日の米国株式市場は下落。S&P総合500種の下落率は8月以降で最大となった。 注目が集まったのはニューヨーク証券取引所に上場を果たした短文投稿サイト運営大手、ツイッター<TWTR.N>で、株価は急騰して一時50ドルと、新規株式公開(IPO)価格の26ドルの2倍近くになった。終値は44.90ドルで初値の45.10ドルを下回った。
ただ、市場全般はさえない業績の銘柄が売られたことで主要株価指数が押し下げられた。
ダウ工業株30種<.DJI>は152.90ドル(0.97%)安の1万5593.98ドル。
ナスダック総合指数<.IXIC>は74.61ポイント(1.90%)安の3857.33。
S&P総合500種<.SPX>は23.34ポイント(1.32%)安の1747.15。
携帯電話向け半導体大手クアルコム<QCOM.O>が3.8%下落。6日引け後に発表した売上高見通しが予想を下回ったことが嫌気された。通年の売上高見通しを引き下げた自然・有機食品小売りのホールフーズ<WFM.O>も11%下げた。
電気自動車大手テスラ・モーターズ<TSLA.O>は主力車種で3件目の火災事故が起きたと伝えられたことなどで続落し、7.5%安となった。
中小型株のラッセル2000指数<.TOY>は1.8%安で、下落率はやはり8月終盤以来の大きさだった。
米国株の投資家は、欧州中央銀行(ECB)による利下げに対してはあまり大きな反応を示さなかった。
一方で朝方発表された第3・四半期の米国内総生産(GDP)速報値の前期比年率成長率は2.8%に加速した。しかしこれは在庫投資が予想を上回った影響が大きく、いずれ反動が生じて成長率に対してマイナス寄与となる傾向がある。
週間失業保険申請件数は9000人減とほぼ予想通りだった。
8日に発表される10月の米雇用統計と合わせて、連邦準備理事会(FRB)がいつ量的緩和縮小に乗り出すかを探る重要な手掛かりになるとみられる。
バッツ・グローバル・マーケッツのデータによると、ニューヨーク証取、AMEX、地方の証取、ナスダックの出来高は約67億株だった。
(カッコ内は前営業日比)
ダウ工業株30種(ドル)<.DJI>
終値 15593.98(‐152.90)
前営業日終値 15746.88(+128.66)
ナスダック総合<.IXIC>
終値 3857.33(‐74.62)
前営業日終値 3931.95(‐7.91)
S&P総合500種<.SPX>
終値 1747.15(‐23.34)
前営業日終値 1770.49(+7.52)