提供卵子で体外受精する女性が米国で増加中

不妊治療の1つである体外受精。通常は、女性の卵子を取り出し体外受精させたものを再びその女性の体に戻すのですが、最近、アメリカでは卵子を他の女性から提供してもらい体外受精に挑むカップルが増加しています。

不妊治療にあたっている医療機関の発表によると、2010年にこの提供卵子による体外受精の件数は1万8,306件で、2000年の1万801件と比べると約1.7倍の増加となります。

そして、その成功率も上昇してると今年のアメリカ生殖医療学会の年次総会で報告されました。2000年には18.5%だった成功率も、2010年にはほぼ4人に1人はこの方法で健康な赤ちゃんを授かっているといいます。

提供卵子による体外受精は、女性が35歳以上で、健康な卵子数が少なくなり通常の体外受精による成功が望めない場合に適応されることが多いそうです。

しかし、その割合はまだ全体の11%程度。「カップルにとって2人の遺伝子を持つ子どもを持ちたいと願う気持ちは非常に強いため、卵子の提供を受けるのは最後の手段と考えられています」とドゥーク医科大学婦人/産婦人学のエバン・マイヤース教授。

カップルにとっては、遺伝子的には夫と他の女性の子どもであるという事実のハードルを越えなければいけません。それでも技術の成熟に伴って、この方法で子どもを望むカップルはますます増加傾向にあるようです。

参考:More women seek pregnancy with donor eggs
http://www.usatoday.com/story/news/nation/2013/10/17/donor-egg-pregnancy/2996959/