乳がんを予防する生活習慣
誰にとっても、乳がんを100%防ぐこと(=予防)は残念ながら不可能です。そのため、できるだけ乳がんにかかるリスクを少なくなるように心がけることが必要です。もっとも大切なことは定期的な乳がん検診ですが、日常生活のなかで自分でできることとして、下記を心がけてみてもいいでしょう。
1.イソフラボンを摂取する
イソフラボンを含む大豆製品を積極的に食べましょう。乳がんは女性ホルモンのコンディションに大きく左右される病気ですが、イソフラボンは女性ホルモンが過剰なとき、あるいは足りないときに、ベストバランスに整える働きを持っています。
2.生活リズムを正す
私たちの身体のリズムやバランス(=恒常性)が正しく保たれることは、さまざまな病気のリスクを下げるために大切。特に乳がんは女性ホルモンと密接な関係があります。規則正しい暮らしをして、睡眠や食事などバランスよく十分にとることで、女性ホルモン環境を整えましょう。1日3食、早寝早起きという基本的な健康習慣をキープすることが大切です。
3.ストレスをためない
音楽を聴いたり、お香を焚いたりするなど、リラックスした時間を過ごしましょう。ストレス過多になったり、ストレス解消できずにいると、脳の機能を抑制し、ホルモンをコントロールする力も衰えてしまいます。忙しい現代社会ではストレスはつきもの。ストレスをためない、あるいはストレスと上手に付き合うことが大切です。
4.定期的に運動する
日々の生活に適度な運動を取り入れましょう。欧米では、閉経した女性のうち、コンスタントに運動している人は運動していない人と比べて、乳がんにかかる率が低いというデータも出ています。若いうちから運動の習慣を持っておくと、将来的にも安心です。
5.自分の胸に興味を持ち、慈しむ
好きな香りのボディクリームなどを塗りながら、あるいはゆっくりバスタイムを楽しみながら自分の胸にふれて、見て観察する習慣を持ちましょう。病院で検診して、正常が確認できたら、その状態を触って覚えておくことをオススメします。定期的に自己触診をすることで、普段と比べておかしいところがあれば、すぐに発見することができます。
どれも明日からでも簡単にできる心がけなので、乳がんを予防するために、実行してみてくださいね!
(池田園子)
※『マイナビウーマン』にて2013年10月にWebアンケート。有効回答数201件(マイナビウーマン会員:22歳~34歳の働く女性)。
監修 島田 菜穂子(シマダ ナオコ)
ピンクリボンブレストケアクリニック表参道(http://www.pinkribbon-breastcare.com/)院長。日本乳癌学会認定医。認定NPO法人乳房健康研究会副理事長。筑波大学医学専門学群卒業後、筑波大学附属病院、東京逓信病院、イーク丸の内副院長、東京ミッドタウンクリニック シニアディレクターなどを経て現職。『乳がん全書』『乳がんの早期発見と治療』『ピンクリボンと乳がんまなびBook』(共著)など著書多数。※参考データ(http://www.pinkribbonfestival.jp/about/)