DJユーロSTOXX50種指数<.STOXX50E>は4.46ポイント(0.15%)安の3034.50。

ドイツのDAX指数<.GDAXI>は0.1%高。取引時間中の過去最高値を更新した。

テレコム・イタリア<TLIT.MI>は6.4%安。資本強化に向け国内事業の再編に着手するとみられるほか、今年の配当実施を見送る可能性があると、関係筋が明らかにした。

同社株に押し下げられ、通信株指数<.SXKP>は1.0%下落。イタリアのFTSE・MIB指数<.FTMIB>も1.5%安となった。

スウェーデンのボルボ<VOLVb.ST>は6.6%安。第3・四半期決算で営業利益が減少し予想を下回った。同社株が重しとなり工業株指数<.SXNP>は0.4%安となった。

その他個別銘柄では、スウェーデンの家電大手エレクトロラックス<ELUXb.ST>が5.8%安。第3・四半期利益が市場予想以上に減少した。

石油・ガス生産株指数<.SXEP>が0.8%上昇し指数の下値を支えた。フィンランドの精製会社ネステ・オイル<NES1V.HE>はバークレイズの目標株価引き上げを受け、1.1%値上がりした。

トムソン・ロイター・スターマインのデータによると、STOXX欧州600<.STOXX>構成銘柄でこれまでに決算を発表したのは27%で、そのうち市場予想と一致あるいは予想を上回ったのは57%となっている。前年第3・四半期は62%だった。

<ユーロ圏債券> スペインとイタリア国債の利回りが上昇した。IFO独業況指数が予想を下回ったことを受け、ユーロ圏の景気回復をめぐる懸念が強まった。

IFO経済研究所が発表した10月の独業況指数は6カ月ぶりに低下し、市場予想を下回った。

前日発表されたユーロ圏や米国の購買担当者景気指数(PMI)も予想を下回ったほか、約2週間続いた米政府機関閉鎖が同国の景気回復を妨げるとの懸念が出ていることも、リスク資産への需要を圧迫している。

イタリア10年債利回りは8ベーシスポイント(bp)上昇の4.22%。スペイン10年債利回りは2bp上昇の4.16%。

独連邦10年債先物は19ティック上昇し、141.06で清算した。

ただ軟調な経済指標に対する市場の反応は、米欧中銀の動きをにらみ限定的となった。

米連邦準備理事会(FRB)は29─30日に連邦公開市場委員会(FOMC)を開くが、政府機関閉鎖による経済への打撃を軽減するため、量的緩和の縮小は来年に先送りするとみられている。

欧州銀行システムの流動性縮小に伴い短期金利が一段と上昇する可能性が出るなか、欧州中央銀行(ECB)が新たな長期資金供給オペを行うとの見方も一部で出ている。

ユーロが対ドルで2年ぶりの高値近辺にあり、欧州の輸出拡大の妨げになるとの懸念が浮上していることも、ECBの緩和観測を支えている。