東京証券取引所と日本経済新聞が5月に新しい株価指数を共同で開発すると発表した。年内に算出が開始される予定のこの新指数、細かい部分はまだ明らかにされていないが、経営効率の高さを見るうえで海外の投資家らが重視しているROE(自己資本利益率)や、流動性の目安となる時価総額などをもとに銘柄を選定することが決まっている。この指数に組み入れられる銘柄を投信が買ってくる前に先回りして買う作戦を紹介しよう。
国内外の投資信託に組み入れられる可能性が大、
外国人投資家も買ってくるROE10%超を狙え!
ROEは、株主から集めたお金(自己資本)で、どれだけ利益をあげているのかを示す指標で、数値が大きいほど成長性が高いことを意味する。つまり、より成長性の高い銘柄だけをピックアップして新指数を構成し、日本株の潜在的魅力をアピールすることで、海外からの投資マネーを呼び込むことを狙っているのだ。
「新指数の構成銘柄に選定されれば、外国人投資家から注目され、株価に勢いが出る銘柄も現れるでしょう」と語るのは、金融工学を駆使した情報サービスを提供するクォンツ・リサーチ代表の西村公佑さん。
外国人投資家が注目すれば、選定された銘柄が海外の投資信託や年金、保険などの投資対象に組み入れられ、取引が活発化する期待も大きい。また、国内の投資家の間でも、ROE重視の観点から銘柄を選別する動きが広まり、指数に選定された銘柄が買われやすくなるメリットもある。