25日前場の日経平均株価は前日比173円69銭安の1万4312円72銭と反落。24日のCME(シカゴ・マーカンタイル取引所)の日経平均先物・円建て清算値1万4415円(大証終値比65円安)が意識され、寄り付きから売りが先行した。円相場が強含むとともに、株価指数先物主導で広範囲に売られ、下げ幅を拡大。午前9時34分には1万4294円46銭(前日比191円95銭安)まで下落した。その後は円伸び悩みで買い戻しに下げ渋る場面もあったが、戻りは限定され、引けにかけて停滞感を強めた。円高止まりが警戒され、週末要因からポジション調整売りが続いた。

東証1部の出来高は11億2556万株。売買代金は8865億円。騰落銘柄数は値上がり374銘柄、値下がり1243銘柄、変わらず138銘柄。

市場からは「欧米株高だが、東南アジア株がさえず、円も高止まりしており、週末事情も踏まえ、主力株敬遠の動きにある。決算発表がいよいよ本格化してくるが、上方修正銘柄でも厳しい評価がされるケースもあり、やはり見極めたい。ただ、直近の『マド』(10月10日高値1万4200円-翌11日安値1万4320円)が目先の下値めどとして意識されてくのではないか」(中堅証券)との声が聞かれた。

業種別では、ソフトバンク<9984、株価 - チャート>、KDDI<9433、株価 - チャート>などの情報通信株が下落し、値下がり率トップ。JR東海<9022、株価 - チャート>、小田急<9007、株価 - チャート>などの陸運株も軟調。三菱UFJ<8306、株価 - チャート>、三井住友<8316、株価 - チャート>などの銀行株も売られた。東電<9501、株価 - チャート>、関西電<9503、株価 - チャート>などの電力株や、王子HD<3861、株価 - チャート>、大王紙<3880、株価 - チャート>などのパルプ紙株もさえない。信越化<4063、株価 - チャート>、三菱ケミHD<4188、株価 - チャート>などの化学株も値を下げた。トヨタ<7203、株価 - チャート>、いすゞ<7202、株価 - チャート>などの自動車株や、ブリヂス<5108、株価 - チャート>、浜ゴム<5101、株価 - チャート>などのタイヤ株も軟調。

個別では、14年3月期の連結業績予想を下方修正し、無配継続の日金属<5491、株価 - チャート>が値下がり率トップ。14年3月期の連結業績予想を上方修正し、期末配当増額の日本トリム<6788、株価 - チャート>や、13年9月中間期の連結決算は上ブレ着地で14年3月期予想を上方修正した東洋機械<6210、株価 - チャート>は直近高値圏に位置していたこともあり、利益確定売りが優勢。ダイジヱット<6138、株価 - チャート>、CKD<6407、株価 - チャート>、ケミコン<6997、株価 - チャート>などの下げも目立った。

半面、第一生命<8750、株価 - チャート>、ソニーFH<8729、株価 - チャート>などの保険株が堅調。個別では、「LINE」が上場方針を固めたとの報道を受け、関連銘柄でネオス<3627、株価 - チャート>が人気化し、値上がり率トップ。14年3月期の連結業績予想を上方修正した富士通ゼネラル<6755、株価 - チャート>や、13年9月中間期および14年3月期の連結業績予想を上方修正し、未定の期末配当を5円としたSMK<6798、株価 - チャート>も上昇。ネクスト<2120、株価 - チャート>、マーベラス<7844、株価 - チャート>などの上げも目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、32業種が下落した。